トップアイドルは白衣の天使に恋をする

陽貴 side

「はいカット〜!」

現場にスタッフの声が響く

照明、カメラ、スタッフの動き

華やかな世界

だけど――

「陽貴、次スタンバイ」

「あぁ」

返事をしながら、ポケットのスマホを見る

画面には、紗凪ちゃんからの返信

たった一行

それだけで、ふっと表情が緩む

「……ほんと、可愛いな」

小さく呟く

でも次の瞬間には、スイッチが入る

「はい、本番いきます!」

カメラが回る

完璧な“佐野陽貴”になる

誰から見ても理想のアイドル

でも――

カットがかかるたび、

無意識にスマホに手が伸びる

今、なにしてるんだろ

ちゃんと食べてる?

無理してない?






気づけば、いつも君のことを考えてしまっている