メンバーを見送り、時計を見ると1時間半が経っていた
まずい、さすがに時間がかかりすぎた
胸の奥が少しだけざわつく
急いで寝室に向かい、静かにドアを開けると――
スースー……
ベッドの端で小さく丸くなりながら、規則正しい寝息を立てるお姫様がいた
その姿を見た瞬間、
張り詰めていた何かがふっとほどける
「……寝ちゃったか」
思わず、優しく笑みがこぼれた
今日は忙しかったって言ってたもんな
ヘリも飛びっぱなしで、雨にも打たれて―
限界だったはずだ
ゆっくりと近づき、艶のある髪にそっと指を通す
触れた瞬間、
彼女はくすぐったそうに少しだけ眉を動かして、
ふにゃっと、無防備に笑った
そして――
俺の手を、きゅっと握る
「……っ」
一瞬、呼吸が止まる
無意識なのに、こんなことする?
反則すぎるだろ……
「どこまで可愛ければ気が済むの……」
小さく呟いた声は、誰にも届かない
それでも胸の奥がじわじわと熱くなる
起こさないようにそっと体を支えて、
ベッドの真ん中へと移す
軽い細い
守りたくなる重さ
布団をかけ直し、しばらくその寝顔を見つめる
安心しきった表情
俺の家で、俺のベッドで、
こんな無防備に眠ってる
その事実だけで、どうしようもなく満たされる
「……ほんと、ずるいよ」
そっと前髪をかき分けて、
額に触れる距離まで顔を近づける
ほんの一瞬だけ迷って、
――優しく、触れるだけのキスを落とした
「おやすみ、紗凪ちゃん」
囁くようにそう言って、名残惜しさを振り払うように立ち上がる
その時――
ピーピー…と、乾燥機の終了音が部屋に響いた
現実に引き戻される
一度だけ振り返る
すやすやと眠る彼女は、
何も知らないまま、穏やかな呼吸を続けている
「……まだ、足りないな」
小さく呟いて、
今度こそ静かにドアを閉めた
まずい、さすがに時間がかかりすぎた
胸の奥が少しだけざわつく
急いで寝室に向かい、静かにドアを開けると――
スースー……
ベッドの端で小さく丸くなりながら、規則正しい寝息を立てるお姫様がいた
その姿を見た瞬間、
張り詰めていた何かがふっとほどける
「……寝ちゃったか」
思わず、優しく笑みがこぼれた
今日は忙しかったって言ってたもんな
ヘリも飛びっぱなしで、雨にも打たれて―
限界だったはずだ
ゆっくりと近づき、艶のある髪にそっと指を通す
触れた瞬間、
彼女はくすぐったそうに少しだけ眉を動かして、
ふにゃっと、無防備に笑った
そして――
俺の手を、きゅっと握る
「……っ」
一瞬、呼吸が止まる
無意識なのに、こんなことする?
反則すぎるだろ……
「どこまで可愛ければ気が済むの……」
小さく呟いた声は、誰にも届かない
それでも胸の奥がじわじわと熱くなる
起こさないようにそっと体を支えて、
ベッドの真ん中へと移す
軽い細い
守りたくなる重さ
布団をかけ直し、しばらくその寝顔を見つめる
安心しきった表情
俺の家で、俺のベッドで、
こんな無防備に眠ってる
その事実だけで、どうしようもなく満たされる
「……ほんと、ずるいよ」
そっと前髪をかき分けて、
額に触れる距離まで顔を近づける
ほんの一瞬だけ迷って、
――優しく、触れるだけのキスを落とした
「おやすみ、紗凪ちゃん」
囁くようにそう言って、名残惜しさを振り払うように立ち上がる
その時――
ピーピー…と、乾燥機の終了音が部屋に響いた
現実に引き戻される
一度だけ振り返る
すやすやと眠る彼女は、
何も知らないまま、穏やかな呼吸を続けている
「……まだ、足りないな」
小さく呟いて、
今度こそ静かにドアを閉めた
