お昼を終えてICUに戻り、林くんにお礼を言って引き継ぎをしてもらう。
「桜庭くん、ごめんね。ちょっとバタバタしてて…」
せっかくシャドーイングしてくれているのに、
いつも余裕がなくて申し訳ない。
……私から、ちゃんと何か学べてるのかな。
ふと、不安になる。
「一ノ瀬さんが看護師として働いてる姿、
俺ほんとに好きで尊敬してます。
だから俺のことは気にしなくて大丈夫っすよ」
そう言って、にこっと笑う。
……ほんと、人を安心させるのが上手い。
「あ〜でも、お願い一つ聞いてくれます?」
お願い?
「う、うん……?なに?」
「僕のこと、“奏”って呼んでくれません?」
……え?
一瞬、思考が止まる。
「いや……えっと……?」
なんで急に名前呼び……?
戸惑っていると、奏くんは少しだけ困ったように笑った。
「“桜庭くん”って呼び方だと、まだ距離ある気がして。
もう3日目だし、そろそろ縮めたいなって思って」
キュルッとした、子犬みたいな上目遣い。
――キュン。
……ずるい。
そんな顔で言われたら、断れる人いる?
「うん……さすがに呼び捨てはちょっと……だから、
“奏くん”でもいいかな?」
そう言うと――
ぼっ、と一気に顔が赤くなった。
「っ……半端ねぇな、まじで……」
小さく何かを呟いたけど、よく聞こえない。
「どうかした……?」
もしかして、嫌だった……?
「ごめん、やっぱり嫌だったかな?」
不安になって顔をのぞき込む。
すると――
さらに顔が赤くなる。
え……?
熱?
体調悪いのかな……?
「いやっ……違っ……」
奏くんは慌てたように顔を逸らし、片手で口元を覆った。
耳まで真っ赤だ。
……やっぱり体調悪い?
「ほんとに大丈夫?顔すごく赤いよ」
私は思わず一歩近づく。
すると奏くんが「うわっ」と小さく声を漏らした。
「一ノ瀬さん距離近いっす……」
「え?」
「それ、無意識でやってるならほんとタチ悪い……」
……タチ悪い?
何の話?
首を傾げる私を見て、奏くんは深いため息をついた。
そして「説明、続けてください…」と小さな声で言った
「桜庭くん、ごめんね。ちょっとバタバタしてて…」
せっかくシャドーイングしてくれているのに、
いつも余裕がなくて申し訳ない。
……私から、ちゃんと何か学べてるのかな。
ふと、不安になる。
「一ノ瀬さんが看護師として働いてる姿、
俺ほんとに好きで尊敬してます。
だから俺のことは気にしなくて大丈夫っすよ」
そう言って、にこっと笑う。
……ほんと、人を安心させるのが上手い。
「あ〜でも、お願い一つ聞いてくれます?」
お願い?
「う、うん……?なに?」
「僕のこと、“奏”って呼んでくれません?」
……え?
一瞬、思考が止まる。
「いや……えっと……?」
なんで急に名前呼び……?
戸惑っていると、奏くんは少しだけ困ったように笑った。
「“桜庭くん”って呼び方だと、まだ距離ある気がして。
もう3日目だし、そろそろ縮めたいなって思って」
キュルッとした、子犬みたいな上目遣い。
――キュン。
……ずるい。
そんな顔で言われたら、断れる人いる?
「うん……さすがに呼び捨てはちょっと……だから、
“奏くん”でもいいかな?」
そう言うと――
ぼっ、と一気に顔が赤くなった。
「っ……半端ねぇな、まじで……」
小さく何かを呟いたけど、よく聞こえない。
「どうかした……?」
もしかして、嫌だった……?
「ごめん、やっぱり嫌だったかな?」
不安になって顔をのぞき込む。
すると――
さらに顔が赤くなる。
え……?
熱?
体調悪いのかな……?
「いやっ……違っ……」
奏くんは慌てたように顔を逸らし、片手で口元を覆った。
耳まで真っ赤だ。
……やっぱり体調悪い?
「ほんとに大丈夫?顔すごく赤いよ」
私は思わず一歩近づく。
すると奏くんが「うわっ」と小さく声を漏らした。
「一ノ瀬さん距離近いっす……」
「え?」
「それ、無意識でやってるならほんとタチ悪い……」
……タチ悪い?
何の話?
首を傾げる私を見て、奏くんは深いため息をついた。
そして「説明、続けてください…」と小さな声で言った
