部屋に入った瞬間から陽貴くんの“紗凪不足”は全く解消される気配がなかった。
「ただいま」
そう言いながら靴を脱いだ瞬間。
後ろからぎゅうっと抱きしめられる。
「陽貴くん、動けない」
「うん」
「うん、じゃない」
くすくす笑うと。
首元に顔を埋めたまま、陽貴くんが小さく呟く。
「ずっとこうしたかった」
甘える声。
なんとかリビングへ向かっても。
ソファに座ればぴったり隣。
ご飯を温めていても後ろから抱きついてくる。
「危ないよ?」
「大丈夫」
「いや危ないって」
「紗凪の匂いする」
「聞いてる?」
全然聞いてない。
でも本当に嬉しそうだから、強く突き放せない。
結局ご飯を食べる時も。
陽貴くんはぴったり隣に座ったまま。
「近くない?」
「紗凪が足りなかったから仕方ない」
そう言いながら自然に私の太ももに手を置いてくる。
「陽貴くん」
「んー?」
「手」
「だめ?」
少し首を傾げながら聞いてくる。
その顔がずるい。
「……ご飯中だから」
「じゃあ食べ終わったらいい?」
「なんでそうなるの」
笑ってしまう。
陽貴くんは本当にずっと嬉しそうだった。
やっと会えたことが、隠しきれてない。
ご飯を食べ終わって。
二人でソファに座る。
すると。当たり前みたいに膝の上へ引き寄せられた。
「っ……」
「充電中」
「また?」
「まだ足りない」
頬にキス。
額にキス。
髪を撫でられる。
まるで大事なものを確認するみたいに、何度も触れてくる。
「陽貴くんほんと甘えんぼうだね」
「紗凪が悪い」
「またそれ」
「好きだから仕方ない」
さらっと言われる。
そのままソファでくっつきながらテレビを見ていたけど正直内容なんて全然入ってこなかった。
だって陽貴くんがずっと触れてくるから。
指を絡めてきたり。
肩へ顔を埋めたり。
不意打ちみたいにキスしてきたり。
完全に大型犬モード全開。
そして。
問題はお風呂だった。
「じゃあ私先入るね」
立ち上がろうとした瞬間。
腕を引かれる。
「一緒に入る」
「……やだ」
「やだじゃない」
「2週間も会えなかった」
「理由になってないよ」
真顔で抗議すると。
陽貴くんがソファへ顔を埋めた。
「じゃあここで拗ねる」
「子供なの?」
「紗凪の彼氏」
しかも今回はかなり本気で粘る。
「お願い」
「だめ」
「お願い」
「だーめ」
「紗凪ちゃん…」
完全に甘え声。
しかも。
下から見上げてくるのがずるい。
結局。
根負けした。
「……少しだけだからね」
その瞬間。
陽貴くんの顔がぱっと明るくなる。
「好き」
思わず笑ってしまう。
そして。
お風呂でも当然のようにくっついてきて。
髪を洗ってるだけで後ろから抱きしめてくるし。
「陽貴くん洗えない」
「俺が洗う」
「そういう問題じゃない」
「紗凪かわいい」
「会話して?」
もう終始こんな感じ。
でも久しぶりに一緒に過ごす時間が嬉しくて。
私も自然と笑ってしまっていた。
そして。
お風呂を出たあと。
寝室へ入った瞬間。
陽貴くんの雰囲気が変わる。
甘えるだけじゃない。
熱を帯びた目。
「……紗凪」
名前を呼ばれるだけで心臓が跳ねる。
そのまま抱き寄せられて。
優しくキスされる。
「今日、いっぱい我慢した」
掠れた声。
「だからいっぱい甘やかして」
そんなこと言われたら。
断れるわけがない。
結局その夜。
約束通り——
……いや。
約束以上に。
何度も抱きしめられて。
何度も“好き”を伝え合って。
気づけば外が少し明るくなり始める頃まで。
陽貴くんは一度も私を離してくれなかった。
「ただいま」
そう言いながら靴を脱いだ瞬間。
後ろからぎゅうっと抱きしめられる。
「陽貴くん、動けない」
「うん」
「うん、じゃない」
くすくす笑うと。
首元に顔を埋めたまま、陽貴くんが小さく呟く。
「ずっとこうしたかった」
甘える声。
なんとかリビングへ向かっても。
ソファに座ればぴったり隣。
ご飯を温めていても後ろから抱きついてくる。
「危ないよ?」
「大丈夫」
「いや危ないって」
「紗凪の匂いする」
「聞いてる?」
全然聞いてない。
でも本当に嬉しそうだから、強く突き放せない。
結局ご飯を食べる時も。
陽貴くんはぴったり隣に座ったまま。
「近くない?」
「紗凪が足りなかったから仕方ない」
そう言いながら自然に私の太ももに手を置いてくる。
「陽貴くん」
「んー?」
「手」
「だめ?」
少し首を傾げながら聞いてくる。
その顔がずるい。
「……ご飯中だから」
「じゃあ食べ終わったらいい?」
「なんでそうなるの」
笑ってしまう。
陽貴くんは本当にずっと嬉しそうだった。
やっと会えたことが、隠しきれてない。
ご飯を食べ終わって。
二人でソファに座る。
すると。当たり前みたいに膝の上へ引き寄せられた。
「っ……」
「充電中」
「また?」
「まだ足りない」
頬にキス。
額にキス。
髪を撫でられる。
まるで大事なものを確認するみたいに、何度も触れてくる。
「陽貴くんほんと甘えんぼうだね」
「紗凪が悪い」
「またそれ」
「好きだから仕方ない」
さらっと言われる。
そのままソファでくっつきながらテレビを見ていたけど正直内容なんて全然入ってこなかった。
だって陽貴くんがずっと触れてくるから。
指を絡めてきたり。
肩へ顔を埋めたり。
不意打ちみたいにキスしてきたり。
完全に大型犬モード全開。
そして。
問題はお風呂だった。
「じゃあ私先入るね」
立ち上がろうとした瞬間。
腕を引かれる。
「一緒に入る」
「……やだ」
「やだじゃない」
「2週間も会えなかった」
「理由になってないよ」
真顔で抗議すると。
陽貴くんがソファへ顔を埋めた。
「じゃあここで拗ねる」
「子供なの?」
「紗凪の彼氏」
しかも今回はかなり本気で粘る。
「お願い」
「だめ」
「お願い」
「だーめ」
「紗凪ちゃん…」
完全に甘え声。
しかも。
下から見上げてくるのがずるい。
結局。
根負けした。
「……少しだけだからね」
その瞬間。
陽貴くんの顔がぱっと明るくなる。
「好き」
思わず笑ってしまう。
そして。
お風呂でも当然のようにくっついてきて。
髪を洗ってるだけで後ろから抱きしめてくるし。
「陽貴くん洗えない」
「俺が洗う」
「そういう問題じゃない」
「紗凪かわいい」
「会話して?」
もう終始こんな感じ。
でも久しぶりに一緒に過ごす時間が嬉しくて。
私も自然と笑ってしまっていた。
そして。
お風呂を出たあと。
寝室へ入った瞬間。
陽貴くんの雰囲気が変わる。
甘えるだけじゃない。
熱を帯びた目。
「……紗凪」
名前を呼ばれるだけで心臓が跳ねる。
そのまま抱き寄せられて。
優しくキスされる。
「今日、いっぱい我慢した」
掠れた声。
「だからいっぱい甘やかして」
そんなこと言われたら。
断れるわけがない。
結局その夜。
約束通り——
……いや。
約束以上に。
何度も抱きしめられて。
何度も“好き”を伝え合って。
気づけば外が少し明るくなり始める頃まで。
陽貴くんは一度も私を離してくれなかった。
