トップアイドルは白衣の天使に恋をする

その時。

「一ノ瀬さん!」

そう呼ばれ、顔を上げると

林くんが、今にも泣きそうな顔で立っていた。

「よかったです……ほんとに……!」

目に涙を溜めている。

その姿に、思わず笑ってしまう。

「……ありがとう」

小さく言う。

「いえ!俺なんて……!」

ぶんぶんと首を振る。

その後ろから――

「ほんとだよ」

落ち着いた声。

優朔さん。

その隣に奏くんと蒼依くんも。

「ナイス踏ん張り」

奏くんが軽く言う。

「かっこよかったっす」

蒼依くんも笑う。

その何気ない言葉が。

胸にじんわり染みる。

……みんな

支えてくれた人たち。

一人じゃなかった。

その実感が、ようやく湧いてくる。

そして

「紗凪」

私の大好きな人の声が、私を呼んだ。