トップアイドルは白衣の天使に恋をする

資格会議室の前。

ドアの前に立つと、心臓の音が一気に大きくなる。

ドクン、ドクン、と。

……怖い

正直な気持ち。

でも。

ここまで来たら、もう引き返せない。

軽くノックをする。

「どうぞ」

中から声。

ドアを開ける。

――その瞬間。

思わず、息を呑む。

広い会議室。

ずらっと並ぶ人たち。

病院長。

看護部長。

医局の先生たち。

フライトドクター。

他にも、普段あまり顔を合わせないような役職の人たちが並んでいる。

視線が、一斉にこちらに向く。

…っ

足がすくみそうになる。

でも、なんとか一歩踏み出す。

「一ノ瀬さん、そこに座って」

看護部長の落ち着いた声。

「……失礼します」

小さく頭を下げて、椅子に座る。

背筋を伸ばす。

手は膝の上。

でも、指先はまだ少し震えている。

静まり返った空間。

空気が重い。

逃げ場なんて、どこにもない。

そして――

ゆっくりと、口が開かれる。

「では、始めます」

その一言で。

ついに始まる。

私の――資格会議が。