トップアイドルは白衣の天使に恋をする

そのあとも、他愛のない話をして

テレビを見ながら笑って

時々、軽く触れ合って

自然と距離が近づいていく

「そろそろ寝るか」

時計を見てそう言うと、紗凪も頷く

電気を落として、寝室へ

ベッドに入る

隣に、紗凪

柔らかい体温

少し動くだけで、肌が触れる距離

…やばいな

正直、意識しない方が無理だ

でも―今日はやめとくか

こんだけガッツいたら普通に引かれそうだし

こういう時間も、大事にしたい

そう思って、そっと目を閉じる

「おやすみ」

軽く、髪を撫でる

そのまま眠ろうとした――その時

「……ねぇ」

小さな声

「ん?」

目を開けると

すぐ近くに、紗凪の顔

頬が、真っ赤で

瞳が、少し潤んでいる

「……ぎゅってしていい?」

その一言で

理性が、音を立てて揺れる


いや、無理だろそれは

そんな顔で

そんな声で

そんなこと言われて

我慢できるやついるか?

「……紗凪が悪い」

思わず、そうこぼれる

くすっと笑う余裕なんてない

そのまま、腕を伸ばして引き寄せる

ぎゅっと、抱きしめキスを落とす

「……っ」

小さく息をのむ気配

でも、嫌がる様子はなくて

むしろ、少しだけ体を預けてくる

ほんと、勘弁して…

優しくしようと思ってたのに

大事にしようと思ってたのに

それでも―触れたい気持ちが、抑えきれない

でも今度は、焦らない

ちゃんと、大切にするように

壊れ物に触れるみたいに

静かに、距離を縮めていく

言葉よりも、温度で伝わる距離

そのまま――

2人の夜は、ゆっくりと深まっていった