トップアイドルは白衣の天使に恋をする

「あんた今月入って何人目?」

ギロッ、と睨まれる。

うっ……

「えっと……今日で3人目です……」

「知ってるわよ」

ため息。

確かに、言われても仕方ない。

オフの日に出かけると——

なぜか高確率で急患に遭遇する。

なんでなんだろう……

「すみません……でも私も好きで連れてきてるわけじゃないんです……」

むしろ、休みたい。


「あんた今日オフでしょ。あとはこっちでやるから帰りな」

梓があっさり言う。

梓様〜!優しい

じゃあ、お言葉に甘えて帰ろうかな。

「あ、そうだ」

思い出して振り返る。

「救急隊の方、顔赤くて体調悪そうだったから、
よかったら診察勧めてあげて!」

結構赤かったし、発熱の可能性もある。

「あーはいはい。多分それ大丈夫」

軽く流される。

「紗凪ってほんと無自覚だよね。罪な女だわ」

(……?)

「なんで救急隊の方が可哀想なの?」

首を傾げる。

「……あんたねぇ」

梓が頭を抱えた。

「仕事は最強なのに、プライベートになるとなんでこうポンコツなの」

突然の辛口。

「むっ……ひどい!」

「とにかく帰って寝なさい」

「はーい……」

こんな感じだけど梓はなんでも話せる、唯一の親友。