トップアイドルは白衣の天使に恋をする

気づけば、時間は夕方

時計を見ると、16時前

「そろそろ出るか」

「そうだね」

出口に向かうところで――

「おー、もう帰りか?」

明人が待っていた

「ありがとな」

軽く言うと、にやっと笑う

「楽しめたみたいで何より」

「今度飯奢って」

そう言われ

「いつでも」

と返した

「ほんとかよ?」

「ほんと」

軽く返すと、満足そうに頷く

そのあと、紗凪の方を見る

「ありがとうございました……!」

紗凪が丁寧に頭を下げる

その姿に、少しだけ明人が固まる

「あ、いや……」

珍しく言葉に詰まってる

「……また来てね」

少しだけ顔を赤くしながら言う

「こいつのこと、よろしく」

そう言って、にこっと笑う

「お前な」

思わず呆れる

でも――

その空気が、どこかあったかい

「じゃあな」

軽く手を上げて、その場を離れる

隣には、まだ嬉しそうにぬいぐるみを抱えてる紗凪

その横顔を見ながら

いい一日だったな、そう思って、ゆっくりと歩き出した