トップアイドルは白衣の天使に恋をする

紗凪side

「はい、現在こちらも同乗して搬送中です。
脳外の先生にコンサルお願いします。……はい、失礼します」

通話を切って、患者さんへ視線を戻す。

バイタルは安定してきた。

血圧も保たれているし、呼吸も落ち着いている。

あとは病院に着いてから精査——
必要なら、そのままオペ。

そんなことを考えていると、

「適切な処置と対応、ありがとうございました。さすが救急科の看護師さんですね」

救急隊の方が、少し緊張した様子で声をかけてくれた。

「いえ、そんな……できることをしただけです」

そう言って笑うと——

ボンッ、と音が聞こえそうなくらい、顔が赤くなった。

「えっ!?大丈夫ですか!?顔すごく赤いですよ!」

思わず身を乗り出す。

さらに顔が赤くなる隊員さん。

「体調悪いなら、病院着いたら診察受けましょうか?」

発熱……?それとも熱中症?

「い、いやっ……大丈夫です……すみません……」

そう言って、ぷいっと後ろを向いてしまった。

……ほんとに大丈夫かな?

救急隊の方って忙しいし、無理してる人も多いから心配。

そんなことを考えているうちに、私が勤務している中央大学病院に到着した。