イルカショーも終盤
音楽に合わせて最後のジャンプが決まる
水しぶきが上がって、紗凪がまた小さく声を上げる
「すごいっ」
何回目だよってくらい同じこと言ってるのに
そのたびにちゃんと感動してるのが分かる
ほんと、飽きねえな
むしろ――見てるこっちが飽きない
すると、調教師の人がこっちに歩いてくる
「よかったら、イルカに触ってみますか?」
その一言で
「……えっ」
紗凪の目が一気に輝く
「やりたい……!」
食い気味
思わず横で笑いそうになる
「いくか、」
そのまま、案内されてプールサイドへ
近くで見るイルカは、思ってたより大きくて
紗凪が少しだけ息を呑む
そっと手を伸ばし、ぴた、と触れる
「…思ってたより柔らかい」
驚いたように目を見開く
その表情がまた、素直すぎて
ほんといい顔するなぁ
餌も渡されて、恐る恐るあげる
イルカがぱくっと食べて、水しぶきが少し上がる
「……っ」
一瞬びっくりして、でもすぐに笑う
「あははっ…かわいい」
その声が、やたら柔らかくて
横で見てるだけなのに、なんか満たされる
すると――
「よかったら、お二人の写真撮りますよ」
調教師が声をかけてくる
紗凪が一瞬こっちを見る
少し恥ずかしそうに
「……どうする?」
小さく聞いてくる
「いいんじゃない」
そう返すと、少しだけ迷って
「お願いします」
小さく頭を下げる
その様子に、思わず口元が緩む
横に並ぶイルカがすぐ近くにいて
「もう少し近づいていいですよー」
なんて言われて、少しだけ距離が縮まる
紗凪の肩が、軽く触れる
その瞬間、少しだけ固くなるのが分かる
意識してんの、分かりやすい
でも、離れてやらない
そのまま
「いきますねー!」
カシャッ
「はいバッチリでーす!」
「ありがとうございました」
写真を確認しながら、紗凪が小さく笑う
すごけ嬉しそうな顔
その横顔を見ながら、ふと思う
こうやって、誰かと写真撮るのは久しぶりだ
しかも――
自分から残したいって思った相手
スマホに送られてきたデータを見る
イルカと一緒に、並んでる2人
ちゃんと、同じフレームの中にいる
「……」
大切にしよ…
小さくそう思う
今日は、初めてのことばっかりだ
あいつのいろんな顔見て
こうやって一緒に過ごして
写真まで撮って
「……次、どこ行く?」
何気なく聞くと
紗凪がぱっと顔を上げる
「クラゲ見たい!」
思わず、くすっと笑う
「じゃあ行くか」
そう言って、また並んで歩き出す
その距離が――
さっきより、少しだけ近くなっていた
音楽に合わせて最後のジャンプが決まる
水しぶきが上がって、紗凪がまた小さく声を上げる
「すごいっ」
何回目だよってくらい同じこと言ってるのに
そのたびにちゃんと感動してるのが分かる
ほんと、飽きねえな
むしろ――見てるこっちが飽きない
すると、調教師の人がこっちに歩いてくる
「よかったら、イルカに触ってみますか?」
その一言で
「……えっ」
紗凪の目が一気に輝く
「やりたい……!」
食い気味
思わず横で笑いそうになる
「いくか、」
そのまま、案内されてプールサイドへ
近くで見るイルカは、思ってたより大きくて
紗凪が少しだけ息を呑む
そっと手を伸ばし、ぴた、と触れる
「…思ってたより柔らかい」
驚いたように目を見開く
その表情がまた、素直すぎて
ほんといい顔するなぁ
餌も渡されて、恐る恐るあげる
イルカがぱくっと食べて、水しぶきが少し上がる
「……っ」
一瞬びっくりして、でもすぐに笑う
「あははっ…かわいい」
その声が、やたら柔らかくて
横で見てるだけなのに、なんか満たされる
すると――
「よかったら、お二人の写真撮りますよ」
調教師が声をかけてくる
紗凪が一瞬こっちを見る
少し恥ずかしそうに
「……どうする?」
小さく聞いてくる
「いいんじゃない」
そう返すと、少しだけ迷って
「お願いします」
小さく頭を下げる
その様子に、思わず口元が緩む
横に並ぶイルカがすぐ近くにいて
「もう少し近づいていいですよー」
なんて言われて、少しだけ距離が縮まる
紗凪の肩が、軽く触れる
その瞬間、少しだけ固くなるのが分かる
意識してんの、分かりやすい
でも、離れてやらない
そのまま
「いきますねー!」
カシャッ
「はいバッチリでーす!」
「ありがとうございました」
写真を確認しながら、紗凪が小さく笑う
すごけ嬉しそうな顔
その横顔を見ながら、ふと思う
こうやって、誰かと写真撮るのは久しぶりだ
しかも――
自分から残したいって思った相手
スマホに送られてきたデータを見る
イルカと一緒に、並んでる2人
ちゃんと、同じフレームの中にいる
「……」
大切にしよ…
小さくそう思う
今日は、初めてのことばっかりだ
あいつのいろんな顔見て
こうやって一緒に過ごして
写真まで撮って
「……次、どこ行く?」
何気なく聞くと
紗凪がぱっと顔を上げる
「クラゲ見たい!」
思わず、くすっと笑う
「じゃあ行くか」
そう言って、また並んで歩き出す
その距離が――
さっきより、少しだけ近くなっていた
