しばらく、何も言わずに夜景を眺めていた。
風の音と、遠くの光。
隣にいる気配。
その全部が、心地よくて。
「……そろそろ行くか」
ふいに、陽貴くんが呟く。
「……うん」
少し名残惜しさを感じながら、頷く。
車に戻って、ドアを開けてもらう。
乗り込んで、シートベルトを締めると、エンジンがかかる。
静かに、車が動き出した。
窓の外の夜景が、ゆっくりと遠ざかっていく。
そのまま、しばらく無言。
でも、嫌な沈黙じゃない。
むしろ――
少しだけ、離れていく感じが寂しくて。
ふと、ナビの方向を見る。
……あれ
進んでる方向が、見慣れた道。
私の家の方。
その瞬間。
胸の奥が、きゅっとなる。
もう終わりなんだ
そう思ったら――
気づいたら、口が動いていた。
「……まだ」
小さな声。
「もう少し、一緒にいたい……」
言った瞬間。
自分で自分に驚く。
なに言ってるの私。
一気に顔が熱くなる。
隣を見ると――
「……」
陽貴くんが、少しだけ驚いた顔をしていた。
「……今の」
ぽつりと。
「自分で言ったの分かってる?」
「……っ」
言われて、さらに恥ずかしくなる。
小さく頷く。
逃げたくなるくらい恥ずかしいのに。
でも、取り消したくはなくて。
「……」
少しの沈黙。
そのあと。
ふっと、陽貴くんが小さく息を吐く。
「……やば」
低い声。
「それはずるい」
「え?」
思わず顔を上げる。
「そんなこと言われたら、帰す気なくなる」
くしゃっと髪を撫でられる
心臓が一気に跳ねる。
風の音と、遠くの光。
隣にいる気配。
その全部が、心地よくて。
「……そろそろ行くか」
ふいに、陽貴くんが呟く。
「……うん」
少し名残惜しさを感じながら、頷く。
車に戻って、ドアを開けてもらう。
乗り込んで、シートベルトを締めると、エンジンがかかる。
静かに、車が動き出した。
窓の外の夜景が、ゆっくりと遠ざかっていく。
そのまま、しばらく無言。
でも、嫌な沈黙じゃない。
むしろ――
少しだけ、離れていく感じが寂しくて。
ふと、ナビの方向を見る。
……あれ
進んでる方向が、見慣れた道。
私の家の方。
その瞬間。
胸の奥が、きゅっとなる。
もう終わりなんだ
そう思ったら――
気づいたら、口が動いていた。
「……まだ」
小さな声。
「もう少し、一緒にいたい……」
言った瞬間。
自分で自分に驚く。
なに言ってるの私。
一気に顔が熱くなる。
隣を見ると――
「……」
陽貴くんが、少しだけ驚いた顔をしていた。
「……今の」
ぽつりと。
「自分で言ったの分かってる?」
「……っ」
言われて、さらに恥ずかしくなる。
小さく頷く。
逃げたくなるくらい恥ずかしいのに。
でも、取り消したくはなくて。
「……」
少しの沈黙。
そのあと。
ふっと、陽貴くんが小さく息を吐く。
「……やば」
低い声。
「それはずるい」
「え?」
思わず顔を上げる。
「そんなこと言われたら、帰す気なくなる」
くしゃっと髪を撫でられる
心臓が一気に跳ねる。
