歌姫の場所。

突然男の子に声をかけられた。

「え、えっと… ? 」

突然の出来事に驚き言葉を出せない。
男…と言うか人と話すことが苦手な私は
戸惑いがちに相手の姿を見回した。

背が高く、がっちりとしている。
背の低い私とは視点の高さが全然違う。

体型から運動を常に
している様なイメージが持てる。

顔立ちは大人っぽいが
制服を着ているので高校生だろうか。
…それだったら私と同じくらい。

「今日は歌わないの ? 」

男の子は再び言葉を発した。

緊張と寒さで、震えそうになりながらも
私は片言に言葉を返した。