クロとシロと、時々ギン

 フラワーシャワーの代わりに、貝殻や珊瑚を粉砕してパウダー状にしたシェルパウダーを撒く。
 陽光をキラキラと反射させるパウダーシャワーの中、新郎新婦は手を振りながら海上で待つ水上バイクへ戻り、激しい水飛沫とともにゲストの前から姿を消した。

 ここまでは予定通りだ。続いて披露宴。
 ゲストたちは一足先に立食パーティー用のテントへ誘導された。本来ならホテル最上階のオーシャンビューレストランを使いたいところだが、今回は演出の関係もあって諦めた。
 テント内にはビュッフェ形式の料理が並び、大きな鉄板ではシェフが肉を焼いている。
 浜辺らしく海鮮バーベキューもあり、多くのゲストが歓声を上げていた。
 テーブルにはトロピカルドリンクやオードブルが並び、それを片手に歓談を楽しめるようになっている。
 
 テント内でもホテルスタッフは室内披露宴と同じように動いているが、今回はコストダウンも目的の1つのため、通常よりスタッフの人数は少ない。
 そのため食事の提供をビュッフェ形式とし、ゲスト自身に動いてもらうことでスタッフの負担を軽減している。
 そしてもう1つ大切な演出は、新郎新婦がすべてのゲストと会話できるようにしていることだ。
 ゲストとのコミュニケーション時間を十分に確保をするためにも、お色直しは挙式から披露宴に移るこのタイミングのみ。

 今回の仕事で知ったのだが、結婚式には細かなオプションが多く、それらにお金がかかる。
 お色直しの衣装はもちろん、テーブルクロス、装花、ブーケ、小物、司会者、カメラマン。料理もコースにすれば高額になるし、ペーパーアイテムも安くはない。
 もちろんホテルはそれで商売をしているのだから当然だが、結婚式はあまりにもお金がかかりすぎる。