私は、彼の言葉に妙に納得してしまった。
無理に肩肘を張ってキャパオーバーになるより、力を抜いて仕事をする。そのほうが、結果につながることもある。
シロ先輩のそういうところを、私は見習っているし、信頼もしている。
そして、私がシロ先輩を信頼するように、先輩もまた、私を信頼してくれていると感じるようになった。
それが、何よりも心地よくて、嬉しい。
「さぁて、間に合ったかなぁ」
私は目的地の扉を押した。
◇◆◇◆◇◆
「あれ?」
スイーツの箱を手に会社へ戻ってきたが、シロ先輩の姿はなかった。首を傾げつつ、とりあえず箱を彼のデスクに置く。
「クロ。帰ったんじゃなかったのか? シロなら、さっき出ていったぞ」
まだ仕事をしていた上司が、不思議そうに声をかけてきた。
「あ~、そうなんですね。どこかで休憩ですかね?」
「まぁ、そんなところだろ。二課の白谷と連れ立ってたし」
「ああ、先輩の同期の」
「そう。あの爽やかイケメン」
「はぁ」
上司の含みのある言い方に、私は適当に相槌を打ってその場を離れることにした。
「じゃあメモ残して帰ります。シロ先輩が戻ったら、一応伝えてもらえますか?」
「おう、わかったよ」
私はさらっとメモを書き付けると、手をひらりと振る上司に軽く会釈し、オフィスを出た。
エントランスホールを抜けて外へ出ると、シロ先輩がコンビニ袋を提げて歩いているのが見えた。どうやら、同期の白谷吟と連れ立って夕飯を買いに行っていたようだ。
「シロ先輩! お疲れ様です!」
駆け寄ると、シロ先輩は驚いた顔をした。
「クロ!? お前、帰ったんじゃなかったのか!?」
「そうなんですけど……。実は、先輩が食べたがってた限定スイーツが買えたので、差し入れに戻ってきました!!」
「え!? マジか!?」
「はい! デスクに置いてあるので、あとで食べてください!」
シロ先輩の顔が、みるみる輝いていく。
「うわー!! クロ、マジでサンキューな!!」
「ふふ、どういたしまして」
満面の笑みで感謝を伝えるシロ先輩に、私も思わず笑みがこぼれた。
「史郎、よかったな」
シロ先輩の隣にいた白谷吟も笑顔で声をかける。
「おう!」
シロ先輩は、嬉しそうに返事をした。
無理に肩肘を張ってキャパオーバーになるより、力を抜いて仕事をする。そのほうが、結果につながることもある。
シロ先輩のそういうところを、私は見習っているし、信頼もしている。
そして、私がシロ先輩を信頼するように、先輩もまた、私を信頼してくれていると感じるようになった。
それが、何よりも心地よくて、嬉しい。
「さぁて、間に合ったかなぁ」
私は目的地の扉を押した。
◇◆◇◆◇◆
「あれ?」
スイーツの箱を手に会社へ戻ってきたが、シロ先輩の姿はなかった。首を傾げつつ、とりあえず箱を彼のデスクに置く。
「クロ。帰ったんじゃなかったのか? シロなら、さっき出ていったぞ」
まだ仕事をしていた上司が、不思議そうに声をかけてきた。
「あ~、そうなんですね。どこかで休憩ですかね?」
「まぁ、そんなところだろ。二課の白谷と連れ立ってたし」
「ああ、先輩の同期の」
「そう。あの爽やかイケメン」
「はぁ」
上司の含みのある言い方に、私は適当に相槌を打ってその場を離れることにした。
「じゃあメモ残して帰ります。シロ先輩が戻ったら、一応伝えてもらえますか?」
「おう、わかったよ」
私はさらっとメモを書き付けると、手をひらりと振る上司に軽く会釈し、オフィスを出た。
エントランスホールを抜けて外へ出ると、シロ先輩がコンビニ袋を提げて歩いているのが見えた。どうやら、同期の白谷吟と連れ立って夕飯を買いに行っていたようだ。
「シロ先輩! お疲れ様です!」
駆け寄ると、シロ先輩は驚いた顔をした。
「クロ!? お前、帰ったんじゃなかったのか!?」
「そうなんですけど……。実は、先輩が食べたがってた限定スイーツが買えたので、差し入れに戻ってきました!!」
「え!? マジか!?」
「はい! デスクに置いてあるので、あとで食べてください!」
シロ先輩の顔が、みるみる輝いていく。
「うわー!! クロ、マジでサンキューな!!」
「ふふ、どういたしまして」
満面の笑みで感謝を伝えるシロ先輩に、私も思わず笑みがこぼれた。
「史郎、よかったな」
シロ先輩の隣にいた白谷吟も笑顔で声をかける。
「おう!」
シロ先輩は、嬉しそうに返事をした。
