「私、実は恋愛とかよく分からないんだよね」
由香里は、また蟹チャーハンを口にした。しばらくもぐもぐとしたのち、再び話し出す。
「今まで恋愛に興味がなかったわけではないよ。それなりに恋をしたこともあるし、付き合った人もいる。でも、いつも長続きしないんだよね。二ヶ月くらいすると『別れよっかな』って思っちゃう」
そう話すと、由香里は蓮華を皿に置き、水の入ったグラスを手に取った。ごくりと水を飲み、一呼吸置く。
「たぶん、私は相手に興味がないんだろうなって思う。一緒にいる時間を大切にしたり、連絡を取り合ったり……。そういう普通のことが私にとってはハードルが高いんだよね」
はぁっと大きなため息をつく由香里。
私はそんな彼女をじっと見つめていた。
「ねぇ。それって、好きって感情がよく分からないってこと?」
「んー。どうだろう。そもそも、人をそこまで好きだと思ったことがないのかも」
「え? ないの? ……付き合ってたのに?」
由香里の答えに驚く。そうなると、彼女はこれまでの彼氏に何を思っていたのだろうか。
「うん。漫画とかドラマみたいな胸キュンを好きの基準にするなら、本当に好きな人はいなかったかも。でも、嫌いな人でもないから、一応お付き合いはするんだけどね」
そう言って、由香里はまた蟹チャーハンを口に運んだ。
私は彼女を見て、ふぅと息を吐く。
「寺田って、なんだか面倒くさい人だね」
「面倒くさくて悪かったわね!」
由香里が口を尖らせる。
私は慌てて「ごめん、ごめん」と謝りながら麻婆豆腐を食べる。
由香里は一口水を飲むと、「絶対、結婚してやる!」と大袈裟に拗ねてしまった。
私はそんな彼女に苦笑いを浮かべる。
「じゃあさ、寺田が相手に求める条件って何? 例えば年収とか、年齢とか、性格とか……」
やけ食いのように蓮華を忙しなく動かしていた由香里が、私の質問にきょとんとする。
「え? 特にないけど」
「えぇ〜! なんかあるでしょう。職業とか、趣味とか、身長とか、体重とか、顔とか、髪の長さとか、服装とか、靴のサイズとか、住んでいるところとか、家族構成とか、あとは……あれだ。ギャンブルするか、タバコ吸うか、酒飲むか……とか?」
指折り数えながら尋ねると、由香里は興味なさげに「うーん」と首を傾げていたが、最後の項目でぴくりと反応した。
由香里は、また蟹チャーハンを口にした。しばらくもぐもぐとしたのち、再び話し出す。
「今まで恋愛に興味がなかったわけではないよ。それなりに恋をしたこともあるし、付き合った人もいる。でも、いつも長続きしないんだよね。二ヶ月くらいすると『別れよっかな』って思っちゃう」
そう話すと、由香里は蓮華を皿に置き、水の入ったグラスを手に取った。ごくりと水を飲み、一呼吸置く。
「たぶん、私は相手に興味がないんだろうなって思う。一緒にいる時間を大切にしたり、連絡を取り合ったり……。そういう普通のことが私にとってはハードルが高いんだよね」
はぁっと大きなため息をつく由香里。
私はそんな彼女をじっと見つめていた。
「ねぇ。それって、好きって感情がよく分からないってこと?」
「んー。どうだろう。そもそも、人をそこまで好きだと思ったことがないのかも」
「え? ないの? ……付き合ってたのに?」
由香里の答えに驚く。そうなると、彼女はこれまでの彼氏に何を思っていたのだろうか。
「うん。漫画とかドラマみたいな胸キュンを好きの基準にするなら、本当に好きな人はいなかったかも。でも、嫌いな人でもないから、一応お付き合いはするんだけどね」
そう言って、由香里はまた蟹チャーハンを口に運んだ。
私は彼女を見て、ふぅと息を吐く。
「寺田って、なんだか面倒くさい人だね」
「面倒くさくて悪かったわね!」
由香里が口を尖らせる。
私は慌てて「ごめん、ごめん」と謝りながら麻婆豆腐を食べる。
由香里は一口水を飲むと、「絶対、結婚してやる!」と大袈裟に拗ねてしまった。
私はそんな彼女に苦笑いを浮かべる。
「じゃあさ、寺田が相手に求める条件って何? 例えば年収とか、年齢とか、性格とか……」
やけ食いのように蓮華を忙しなく動かしていた由香里が、私の質問にきょとんとする。
「え? 特にないけど」
「えぇ〜! なんかあるでしょう。職業とか、趣味とか、身長とか、体重とか、顔とか、髪の長さとか、服装とか、靴のサイズとか、住んでいるところとか、家族構成とか、あとは……あれだ。ギャンブルするか、タバコ吸うか、酒飲むか……とか?」
指折り数えながら尋ねると、由香里は興味なさげに「うーん」と首を傾げていたが、最後の項目でぴくりと反応した。
