由香里は、残念そうに顔をしかめた。
「たまには、こっちの話を聞いてくれた人もいたよ。でもなんか定型会話っぽいの。全然話が広がらない。もうつまらなくなって、途中で帰ってきたわ」
私は彼女の話を聞きながら、黙々と麻婆豆腐を咀嚼する。
由香里はまた1つため息を漏らした。
「どうして私には良い人が見つからないのかな……」
そう呟いて肩を落とす由香里。
私は何と声をかけていいのか分からなかった。ただ、何か言わなければと思い、とりあえず思いついたことを口にする。
「別に焦ることないじゃん? まだ始めたばかりなんでしょ?」
「うん。まぁね。でもダラダラ続けるのもメンタル的にキツイなって。だから成果がなければやめようかなと。他にアプリとか婚活サイトもやってるし」
由香里はそう言うと、手に持っていた蓮華をパクリと口にした。
私は彼女の言葉を聞きながら、ふと疑問に思ったことを尋ねる。
「寺田がそんなに彼氏欲しいと思ってるとは知らなかったよ」
「え? 私、彼氏は別にいらないよ」
思いもよらない返答に、私は思わず声を大きくした。
「は? じゃあ、なんで婚活なんてしてるのよ?」
「結婚はしたいからだよ。だから相手を探すんでしょう?」
由香里は当然のように答える。
「ごめん。よく意味が分からないんだけど」
由香里の答えに私は首を傾げる。
彼女は少し考えるそぶりを見せてから、慎重に口を開いた。
「もちろん、結婚が全てではないと思う。事実婚とかパートナーとか今は色々言い方があるし。別にそれでもいいんだけど、なんか事実婚って結婚よりも関係が緩そうじゃない? いつでも解消できそうっていうか。私は、ちゃんと夫婦になって家族になりたいわけ。それに結婚という形を取れば、とりあえず周りの目を気にしなくて良くなるでしょ」
確かに婚姻届を出すだけが結婚だとは思わない。けれど「結婚した」という事実は、やはり安心感をもたらす。
それに、結婚という形をとる方が世間体も良い。
由香里の言葉に、先ほどの母との会話を思い出す。確かに母は私の結婚を気にしていた。
私は小さくうなずく。
「まあ、それは分かる。でも、じゃあなんで彼氏はいらないのよ? 結婚するなら、まず相手がいないと」
私がそう問うと、由香里は蓮華を置き、困ったように眉を下げて笑った。
「たまには、こっちの話を聞いてくれた人もいたよ。でもなんか定型会話っぽいの。全然話が広がらない。もうつまらなくなって、途中で帰ってきたわ」
私は彼女の話を聞きながら、黙々と麻婆豆腐を咀嚼する。
由香里はまた1つため息を漏らした。
「どうして私には良い人が見つからないのかな……」
そう呟いて肩を落とす由香里。
私は何と声をかけていいのか分からなかった。ただ、何か言わなければと思い、とりあえず思いついたことを口にする。
「別に焦ることないじゃん? まだ始めたばかりなんでしょ?」
「うん。まぁね。でもダラダラ続けるのもメンタル的にキツイなって。だから成果がなければやめようかなと。他にアプリとか婚活サイトもやってるし」
由香里はそう言うと、手に持っていた蓮華をパクリと口にした。
私は彼女の言葉を聞きながら、ふと疑問に思ったことを尋ねる。
「寺田がそんなに彼氏欲しいと思ってるとは知らなかったよ」
「え? 私、彼氏は別にいらないよ」
思いもよらない返答に、私は思わず声を大きくした。
「は? じゃあ、なんで婚活なんてしてるのよ?」
「結婚はしたいからだよ。だから相手を探すんでしょう?」
由香里は当然のように答える。
「ごめん。よく意味が分からないんだけど」
由香里の答えに私は首を傾げる。
彼女は少し考えるそぶりを見せてから、慎重に口を開いた。
「もちろん、結婚が全てではないと思う。事実婚とかパートナーとか今は色々言い方があるし。別にそれでもいいんだけど、なんか事実婚って結婚よりも関係が緩そうじゃない? いつでも解消できそうっていうか。私は、ちゃんと夫婦になって家族になりたいわけ。それに結婚という形を取れば、とりあえず周りの目を気にしなくて良くなるでしょ」
確かに婚姻届を出すだけが結婚だとは思わない。けれど「結婚した」という事実は、やはり安心感をもたらす。
それに、結婚という形をとる方が世間体も良い。
由香里の言葉に、先ほどの母との会話を思い出す。確かに母は私の結婚を気にしていた。
私は小さくうなずく。
「まあ、それは分かる。でも、じゃあなんで彼氏はいらないのよ? 結婚するなら、まず相手がいないと」
私がそう問うと、由香里は蓮華を置き、困ったように眉を下げて笑った。
