「……やっぱりやめて、まずは巴田さんから」
先生、逃げたな。
教師まで怖がらせるなんて、宮山君の睨みってどれだけ凄いのよ。
「巴田さん? 問1ですよ。答えられますか?」
「あ、はい!」
先生に言われて、私は慌てる。
ってか、先生。
宮山君と違って、大人しい私にはえらく強気な態度じゃない?
「えーと、問1は……」
自分の答案用紙を見ながら、解答をしようと試みるが、そこで困ってしまう。
そういえば、この宿題って家で真面目に取り組んだけど、1問目から難しくてすぐに諦めたんだった。
何が言いたいかというと、今私の答案用紙は真っ白だという事。
先生に当てられたのに、答える事が出来ない。
変な汗をかいてしまう。
どうしよう……。
ここは、素直に無回答だと言うべき?
けど、皆の前で「分かりません」って言うのも恥ずかしいよ……。
「……答えは、3だ」
「えっ?」
その時、隣から小声で解答を教えてくれた人がいた。
天の助け!?
と思ったら、何と宮山君の声だった。
「な、何で?」
「言いから、早く言え」
「は、はい……」
本当に答えが3、なのか分からない。
もしかして、意地悪されて嘘の答えを教えてくれたのかもしれない。
