放課後。私は結衣ちゃんと一緒に体育館へ向かっていた。蓮の練習試合を見るためだ。すると、
「ねえ、隣の九条くん、超クールだよね!? ヤバくない?」
結衣ちゃんが興奮気味に話す。
「そう?全然喋ってくれないよ」
体育館に入ると、すでに試合が始まっていた。蓮は期待通り、圧倒的なプレイを見せていた。
彼の真剣な横顔を見るたびに、胸がキュンとするのは、やはり「好き」だからなのだろうか。
試合後、蓮が私を見つけて駆け寄ってきた。汗で濡れた髪が、夕日に照らされて輝いている。
「どうだった、みあ? 完璧だったろ?」
「はいはい、すごかったですよ、エースくん」
私はタオルを差し出しながら笑った。
蓮がタオルで顔を拭いていると、体育館の出口から九条朔が出てくるのが見えた。
彼はバスケ部ではないはずだ。なぜここに?
「九条くん?」
私が朔の方を見ると、彼もこちらを見ていた。
その視線は、結衣ちゃんでも、蓮でもなく、まっすぐ私だけを射抜いていた。
「なんで九条が?仲良かったっけ?」
蓮が朔の方を見て尋ねる。
「ただ隣の席の……」
私が答えようとした時、朔はふっと視線を逸らし、そのまま無言で体育館を出て行ってしまった。
「なんだよ、愛想ねえな」
蓮が少し不機嫌そうに呟いた。その日の帰り道。蓮と別れて一人で歩いていると、後ろから足音が聞こえた。
振り返ると、九条朔が立っていた。
「く、九条くん?さっきからどうしたの?」
「皆川さん」
彼の声は低く、落ち着いていた。
「あの幼馴染、いつも一緒なんだな」
「え、うん。なんで?」
「邪魔だと思わないか?」
彼の突然の言葉に、私は言葉を失った。
「邪魔って……」
なぜ出会ったばかりの九条くんがそんなことを言うのか分からなかった。
九条くんは一歩、私に近づいた。夕陽に照らされ彼の影が私の影と重なる。
「俺は、邪魔だと思う」
彼の視線に射抜かれ、私は身動きが取れなかった。
蓮という存在が当たり前だった私の日常に、九条朔という私の知らない世界が投げ込まれた瞬間だった。
私の心の中で、二人の男の子の存在が、スクランブル交差点のように交錯し始めた。
「ねえ、隣の九条くん、超クールだよね!? ヤバくない?」
結衣ちゃんが興奮気味に話す。
「そう?全然喋ってくれないよ」
体育館に入ると、すでに試合が始まっていた。蓮は期待通り、圧倒的なプレイを見せていた。
彼の真剣な横顔を見るたびに、胸がキュンとするのは、やはり「好き」だからなのだろうか。
試合後、蓮が私を見つけて駆け寄ってきた。汗で濡れた髪が、夕日に照らされて輝いている。
「どうだった、みあ? 完璧だったろ?」
「はいはい、すごかったですよ、エースくん」
私はタオルを差し出しながら笑った。
蓮がタオルで顔を拭いていると、体育館の出口から九条朔が出てくるのが見えた。
彼はバスケ部ではないはずだ。なぜここに?
「九条くん?」
私が朔の方を見ると、彼もこちらを見ていた。
その視線は、結衣ちゃんでも、蓮でもなく、まっすぐ私だけを射抜いていた。
「なんで九条が?仲良かったっけ?」
蓮が朔の方を見て尋ねる。
「ただ隣の席の……」
私が答えようとした時、朔はふっと視線を逸らし、そのまま無言で体育館を出て行ってしまった。
「なんだよ、愛想ねえな」
蓮が少し不機嫌そうに呟いた。その日の帰り道。蓮と別れて一人で歩いていると、後ろから足音が聞こえた。
振り返ると、九条朔が立っていた。
「く、九条くん?さっきからどうしたの?」
「皆川さん」
彼の声は低く、落ち着いていた。
「あの幼馴染、いつも一緒なんだな」
「え、うん。なんで?」
「邪魔だと思わないか?」
彼の突然の言葉に、私は言葉を失った。
「邪魔って……」
なぜ出会ったばかりの九条くんがそんなことを言うのか分からなかった。
九条くんは一歩、私に近づいた。夕陽に照らされ彼の影が私の影と重なる。
「俺は、邪魔だと思う」
彼の視線に射抜かれ、私は身動きが取れなかった。
蓮という存在が当たり前だった私の日常に、九条朔という私の知らない世界が投げ込まれた瞬間だった。
私の心の中で、二人の男の子の存在が、スクランブル交差点のように交錯し始めた。

