放置され令嬢と無口な氷の侯爵&雪だるま。『す』の続きが言えるまで

フィーネは謝りたいのだが、クローヴィスから手紙が来て、仕事でしばらく連絡がつかない状態になると知らされた。

(クローヴィス様は怒っているのかもしれない)

フィーネはそう思った。

第一、はじめてクローヴィスが会いに来た時もフィーネが冷たく接したのは、寂しいからというフィーネの我が儘からだ。
愛想を尽かされたのかもしれないとフィーネは焦る。

「クローヴィス様がどこにいるか知らない?」
『危ないからダメ』

いつも助けてくれた雪だるまも今回は教えてくれない。

フィーネは手紙を書いた。日常のこと、雪だるまのこと、会いたいこといろいろな内容だ。
もしかしたら忙しくて読んでくれないかもしれないが、フィーネは書き続けた。

しばらく会えないと最初の手紙が来てから1ヶ月が経つ。

「クローヴィス様、何しているのかしらね?」
『秋の領地で魔物退治してる』
「あら? 珍しく教えてくれたわね?」

ここ最近、雪だるまにクローヴィスの事を聞いても教えてくれなかったのに今日は答えた。

「魔物退治かぁ」

食料が少ないので冬の領地では魔物はあまり見かけない。