放置され令嬢と無口な氷の侯爵&雪だるま。『す』の続きが言えるまで

百日が経つと居なくなってしまう雪だるま。

『うん。その前にクローヴィス、鍛えなおす』
「何それおもしろい」

フィーネが笑い出す。フィーネは雪だるまに頬ずりする。

『照れる、溶けちゃう』

フィーネはすっかり雪だるまと仲良しだ。
その様子をクローヴィスは微笑ましく見守る。

雪像を観てから伯爵邸への帰り道。

「帰りの馬車とか無いのですね」
「移転魔法で帰るからな。その方が早い」
「へぇー」

フィーネには雪の精霊の祝福はあるがそんな高等な魔法は使えない。
クローヴィスは氷の精霊王の加護があり、魔力量も多いので魔法が使える。

「クローヴィス様!」

誰かがクローヴィスの名前を呼んだ。

「アンディスか、どうした?」

アンディスと呼ばれた青年は頭を下げる。

「それがちょっとトラブルで。デートの途中なのにすみません」
「大丈夫です。もう帰るところです」

フィーネは明るく答えた。

「フィーネを伯爵邸まで送ってから向かおう」

そうしてフィーネを律儀に送り届けてからクローヴィスは帰った。