久しぶりに訪れた静寂に、私は少しほっとしたように深呼吸した。 担当する歌詞にじっと目を通す。 もう会えない人、どんなに頑張っても追いつけない、あの人に向けた歌詞。 「こんな歌詞だったっけ」 思わずつぶやいた。初めて見つめる文章がそこにあった。 帰ってきた先輩は、休みなって言いながら飲み物を差し出してくれた。 いつも買わない、紙パックのイチゴミルク。 「彼女にいっつもお願いされるからつい買っちゃったんだよね」 照れくさそうに言う先輩は、ちょっとだけ可愛く見えた。