「先生って、どうやって先生っていう進路を決めたんですか?」 「…んー。」 御堂は地面を見つめながら考えた。 それは、いわば自分の人生の汚点で、恥ずべき部分だって思っていて。 そんなカッコ悪いところ、よりによって好きな人に話すのが憚られる。 …でも、 いつかどこかで話さなければいけない話だともわかっている。 2人の間に波の音だけが遠くに聞こえた。 それから御堂は意を決して口を開いた。 「実は俺、教師になりたくてなったわけじゃないんだ。」