御堂先生は溺愛中


「うわー、暗っ。」




海に着くと、辺りはすっかり暗くて、波の音だけが聞こえた。




「本当だね。」



そう言いながら御堂は凛の後ろをついていく。



凛は砂浜をひとしきり歩いた後、石の階段に座った。




「もう夏休みも終わっちゃいますね。」



凛は寂しそうにそう言った。



「そうだね。」



そう言う御堂の声はなぜか嬉しそうだ。



「2学期に入ったら、すぐ進路調査があるんですよね。」



「そうだね。」



「進路決まらなさすぎて、困ってるんですよね。

明日の自分の気分すらわからないのに、1年半も先のことなんてわかんないもん。」



ぶつくさ漏らす凛に、御堂は苦笑して「確かにそうかも。」と返した。