「はい、これで完璧!」
次の日の夕方。
浴衣を身に纏った凛は、「変じゃないかなあ。」と鏡を見ながら漏らした。
あの後、美優と眞子と夏祭りに行くことを家族に伝えると、祖母がどこからか浴衣を引っ張り出してきて、半ば強引に着付けを施した。
「変じゃないよ〜、凛ちゃんは何着ても可愛いんだから!」
祖母の言葉に「はいはい。」と辟易しながら、凛は玄関に向かった。
「何かあったら電話するのよ。」
凛が玄関で下駄を履いていると、母が後ろから声をかけてきた。
母はきっと、疼痛が出るのを心配しているのだろう。
凛はそんな心配を吹き飛ばすように「大丈夫だって!いってきま〜す。」と言って外に出た。
