御堂先生は溺愛中


「…つれいしまーす。」




放課後。



凛は憂鬱な気分で英語教科室のドアを開けた。




「あ、いらっしゃい。」



御堂はいつもの笑顔で凛を出迎えた。



凛は、これ以上特訓するとか言われても丁重に断ろう。と身構えた。






「はい、これ。」



そんな凛の予想とは裏腹に、御堂は小さな紙袋を凛の目の前に差し出した。



「え、これって…。」



凛はその紙袋を自然と受け取ると、中身を見た。




「これって、あそこの…!」



凛はその中身を理解すると、目を丸くして御堂を見つめた。



それは、高級店のクッキーアソートだった。



そういえば前に先生にここのクッキーが美味しそうって話をしたっけ。



高くて学生には手が出せないけど、いつか食べてみたいって…。



「こ、こんないいもの受け取れないですって!!」



凛はそう言うとその袋を御堂に突き返そうとした。