御堂先生は溺愛中


「あれ、大野。」



上履きから靴に履き替えようとしているところで、担任の古賀に声を掛けられた。



「お前、英語のテストのことで御堂先生に呼ばれてるんじゃなかったか?」



「ぅえっ???」




な、な、なんで古賀先生が知ってんの!?!?!!?




思いがけない言葉に動揺した凛は、素っ頓狂な声を上げた。



「…お前赤点ギリギリなんだからちゃんと行けよ?」



古賀から発せられる圧に、凛は「あ、忘れてました〜。」と作り笑いで誤魔化して即座に上履きに戻した。



「ちゃんと行ったか明日御堂先生に確認するからな?」



とぼとぼと英語教科室に向かう凛の背中に、古賀は追い打ちをかけた。




ちっ…。



担任にまで根回ししてるなんて、卑怯だ。




教師からの呼び出しを無視しようとしていた自分を棚に上げて、凛は御堂を非難した。