御堂先生は溺愛中


「はーい、席について。」



御堂の声が教室に響くと、凛は鬱々とした気持ちで顔を上げた。




神様お願いします…赤点だけは回避させてください…!




半泣きになりながら凛はただ祈った。




「今回のテストの平均点は56点で、28点以下は補習があります。」



御堂がそう言うと、凛はますます不安になった。






ボーダーラインは28点。




超えられるか絶妙すぎるそのラインに、凛の顔はどんどん険しくなっていく。




「えー、謙ちゃんが補習してくれるなら、うち赤点がいい。」



「え、あたしもー!」



凛の様子とは対照的に楽しげな声が響く教室で、御堂は苦笑しながら「ふざけないの。」と制した。




凛はそんなお気楽な声に内心イラつきながら、じゃあ私が赤点だったら変わり補習受けてよ、とこっそり懇願していた。