テストが終わった瞬間から、御堂は採点に追われた。
テストの採点は成績にも、ひいてはこの後の進路にも関わる。
御堂は間違いがないように丁寧に採点をしていた。
夜の職員室は人もまばらで、パソコンの動作音と、ペンの音だけが響く。
この束が終われば今日は帰れる…。
そう自分を励ましながら、丁寧に丸をつけていく。
丸をつけ終わった答案用紙を隣の束に移し、次の答案用紙に視線をやると御堂の手がぴたりと止まった。
『大野 凛』
少し丸みを帯びた字で書かれているその名前に、胸が脈打つ。
…字を見ただけでドキドキするなんてガキかよ、俺は。
御堂はそう自嘲して採点を始めた。
が。
