「先生、ありがとうございました!」
「うん、また分からないことがあったら聞きに来てね。」
そう言って御堂は教室に戻る3人を見送ると、御堂は大きな手で顔を覆った。
俺、あの時何で好きって言っちゃったんだろう。
御堂はあの日の告白を後悔していた。
流石に大野さんだけに差し入れはまずかったかな。
いや、でも大野さん自身はまさか自分だけって思ってなかったみたいだし、俺が大野さんがいる時にしか来てないってことも、全然気づいてないみたいだった。
だからなのか。
鈍感な大野さんは、もしかしたら卒業するまで俺の気持ちに微塵も気付かないかもしれないと思ったから。
教師としてはそれが正解なのに、人間としての俺はそれが嫌だった。
この気持ちに気づかれないまま彼女が卒業してしまったら、俺は過去の人になって、いつか記憶から消えてしまうんだ。
そう思ったら居ても立っても居られなくて、つい口から漏れてしまったんだ。
教師としては間違いなく失格だってわかってるけど、初めて抱いたこの気持ちに、嘘はつけなかった。
