それから告白されたことなんて幻だったかのように、凛にとって普段通りの日常が続いた。
次の週の火曜日を、凛はこっそり身構えていたが、中間テストの勉強期間に入ったことで図書委員の当番がなくなり、杞憂に終わった。
「あーマジで無理、楽しくない。」
ある日の放課後。
凛はそう叫ぶとテキストが広がる机に突っ伏した。
「ちょっと、大丈夫?」
心配そうに凛の方を覗き込む結奈に、
「馬鹿はほっとけ。」
と海斗が突き放すように言った。
その言葉に凛はムッと唇を尖らせると勢いよく体を起こした。
「海斗よりは頭いいし!」
「うるせー、そんな変わんねだろ!」
そう言い合いを始める2人に、
「2人とも馬鹿なのは否定しないのね。」
と結奈が突っ込むと、2人はおとなしくなった。
「んー…ここの文法意味わかんないなあ。」
そうテキストに向かって呟く結奈に、凛は「どれどれ?」と結奈の方に身を乗り出した。
「これ、ここ。」
結奈が指さす先を凛はじっと見つめて、
「……わっかんないなあ。」
と呟いた。
「木下がわかんねーのにお前がわかる訳ないだろ。」
半笑いでそう突っ込む海斗に、凛は「うざっ!」と返した。
