「謙ちゃん、おはよー。」
「今日もまじでビジュいいね!」
「ねえねえ、今度うちらと遊びに行こうよ!」
そんな女の子の黄色い声が教室に響いた。
ゔっ…
そうだ、今日は一時限目から英語だった…!!!
何でよりによって初っ端から御堂先生と会わなきゃいけないの!!?
まじでついてない…。
凛は慌てて教科書の準備をすると、俯いて机をじっと見つめた。
気まずくて御堂を視界に入れることができなかった。
「御堂先生、ね。そろそろ覚えてね。褒めても何も出ないからね。で、先生は忙しいから遊びになんて行けません。はい、さっさと席着いてね。」
御堂はいつもの如くさらっと流すと、しっしと自分に群がる女子生徒を追いやった。
あ、意外といつも通りだ。
その声に安心した凛が思わず顔を上げると、バチっと目が合った。
やばい、気まず…
凛が一瞬にして目を逸らそうとすると、御堂は普段通りの微笑みを凛に送った。
「…っ!?」
昨日あんなことがあったのに、何事もなかったかのように振る舞う御堂に、凛は
これが大人の余裕…。
と心の中でつぶやいた。
そっか。
先生は恋愛経験豊富だから、ちょっと告白して振られたくらいじゃ何とも思わないんだ。
それなのに、こっちばかり勝手に気にしちゃって、気まずくて、馬鹿みたいに。
少しムッとして凛は頬を膨らました。
