御堂先生は溺愛中


「揶揄ってるんですか…?」




一生懸命頭を回転させてようやく出た言葉は、御堂の姿を見れば一瞬でそうではないと分かるのに、凛はどうしても信じられなかった。




「本気だよ。」




そういう御堂の声は震えていて、凛は胸が押しつぶされそうになった。






何で先生みたいな人が、私を?





「すみません、私は…。」



その気持ちに応えることはできない。



凛がお腹の古傷がじんじんと痛むのを感じながらそう言いかけると、


「うん、大丈夫、分かってる。…だからもう少し好きでいさせて。」



御堂は凛の言葉を遮ってそう返すと、切なげな瞳で凛を見つめた。






「…それは、「先輩、これって…。」



凛が何かを言いかけるのと同時に、奥で掃除してた1年生が本を片手に声をかけた。



戸惑いを浮かべながら声の方を一瞥する凛に、「じゃあ、また。」と言って御堂は図書室を出ていった。







御堂先生が、私の事を、好き…?




高鳴る心臓の音が、凛を余計にパニックにさせた。