「そんなわけない!」
だって、好きだったら、自分から先生を突き放すようなことするわけない。
私だって恋愛にかなり疎い方だと思うけど、そこまでバカなはずがない。
もし本当に先生のことが好きだったら、私はあの時傷なんて見せずに、過去の話なんてせずにただ好きだって言ってた。
「もしかして、御堂先生と何かあった?」
探るように尋ねる結奈に、凛は押し黙った。
「……なんかあったんだね。」
その凛の行動で察した結奈は、ふわりと凛を包み込むような声音でそう言った。
「うん、あった。…あとで話すね。」
結奈の優しさに絆されて凛はそう返すと、静かにバスに乗り込んだ。
