御堂先生は溺愛中


「失礼します…。」



この日、御堂がへろへろになりながら向かった先は保健室だった。




次の授業まで2時間ほど空きがあり、普段であれば授業研究や他の仕事に時間を使うのだが、限界が限りなく近い御堂の身体は、自然と保健室に向かっていた。




「あら、御堂先生、珍しいですね。」



そう言ってニコリと笑う保健医に、御堂は「はは、どうも。」と返した。



「具合悪いですか?大丈夫?」



御堂の顔色を見るなり、そう心配そうに聞く保健医に、御堂は「ちょっと…ベッドお借りしてもいいですか?」と声をかけた。



保健医は「もちろん!」と言うと空いていたベッドのカーテンを開けて御堂を案内した。



「すみません…ありがとうございます。」



「いえいえ、今誰もいないから気を遣わずにゆっくり休んでいってくださいね。」



保健医の温かい言葉に御堂もホッと安心して、ゆっくりとベッドに潜り込んだ。




目を瞑って、少しでも休もう。




そう思って御堂は目を閉じるが、途端に凛の姿が瞼の裏に浮かんで、胸が締め付けられるような痛みを感じた。