分かるのは……自分で区別できる感情が不安ではない事、そして疑問が増えていく事だけ。
何故?どうして?何があったの?
休み時間に、別れたはずの木口さんがやって来て、重い教室の空気は更に悪化した。
そして、移動する晴と木口さん。
ケンカ中で、別れたんじゃないよね?だって、今更……別れる理由など…………
吐き気を催すような自分の中で整理できない感情。
答えなど出ない疑問が増えて膨らみ、グルグルと回る。
思考を乱し、無感覚になった心はかき乱されて、治まることを知らないようだ。
失った恋が、見つけた想いのあやふやさに絡んでいく。
生じた隙間を、埋めようと手を伸ばした矢先……私は、何に囚われていたのかな……
晴への恋を失い、癒しを求めた闇にも埋もれず、光を注がれてヒロインを味わった。
混乱の現実に付いて行けない。
どうして、こうなってしまったのか……逃げたい。
もう、私はヒロインではない……囚われから解放された。
放課後、約束の対面で……タクマは、晴からのメモを返してくれる。
今更……見て、何かが変わるの?
晴との淡い時間は、あの日から永遠に止まって動かない。
心は夢のような物語に引き込まれ、味わったヒロインが自分自身の事だと錯覚に陥った。
ネット恋愛の結末を、目の当たりにしていたのに。
まるで、あの出来事がタクマの予防線だったのではないかと思えてくる。
そう、私はタクマの顔も知らない。接触は、文字と音。
音のある世界に魅せられ、音が途切れる瞬間に惹かれ……解放を願った囚われに留まりたいと願った……
目覚めれば現実に戸惑い、理解できない行き止まりに、ヒーローは現れない。
有音と無音の奏でる曲に翻弄されて……
私は、最初より悪化した泥濘を望む。
もう、辛い想いはいらない……与えないで、これ以上…………

