二周目カプリチオは不遇職で、チャット機能の確認で使ったきりログインの形跡がなく。
俺のアバターぽこぽんも、すっかりゲームから遠退いて。
久々に外部チャットで連絡が来たと思えば。
『奥義をよこせ』と短文で。
ほんと、いちいちカプリチオだなぁと。ため息。
ゲーム内の約束した場所に待ち合わせ。
そこに現れたアズライトの装備に言葉を失う。
紺碧色。それはこの世界でラスボスのドラゴンだけに許された色。
察する。余計な事は言わない。
外部チャットで、俺はヒントは与えた。
俺の役目は、奥義を通して今日終わる。
炎の奥義。寄託魔法。
当然なのか、それは成功する。
しかし。
パーティーを組んで行った寄託魔法。
ボイスがオンの状態。
「おい!俺が言ったことを忘れたのか。」
「いえ、これでいいんです。」
中身は幼い声の少年。
やはりアジュールは死んだんだな。
『中継者となり言葉( で )技を伝えよ』
奥義の寄託に成功したら、すぐに受諾するな。
その受諾の時間が長引くほど威力は増す。
俺は意図的ではなく、偶発的にそうなって理解した。
そう。大規模な攻略前、寄託魔法が失敗の続く中。
必ず寄託できると知っていたのは、俺が受託したから。
増幅された奥義。
それを通常の寄託で。『これでいい』とは。
俺の役目を終え。
【難攻不落】は近い将来、寄託魔法で討伐されるのだ。

