涙まじりにつたなくとも伝えると、お母さんは何も聞かずに「分かった、そっち向かうね」と言った。
しばらくして、お母さんが迎えに来てくれた。
私は目的地を伝えると、心を落ち着かせて、学校側に連絡をいれた。
後のことはどうなったって良い。
そこにいたんだ、泉生さんは、ずっとそこにいたんだね。
覚えててくれたんだね。
車が着いたら走って出た。
中に入っていこうとして、前で止まっててくれたお母さんの方に戻って、窓を開けてもらった。
「お母さん、ありがとう」
お母さんは少し驚いた顔をしたけれど、優しく頬を緩めて、頷いた。
「行ってらっしゃい」

