「カーテンを閉めてあるからぐっすり眠りなさい。なんでかは分からないんだが、このバスに乗ったらみんな眠りなさい。そうすれば、帰れる」
理事長さんの低い声に促されて私たちはそれぞれ見送ってくれる人に別れを告げて、バスに乗り込んでいく。
残りは私だ。私が乗ればもう帰る。
まだまだ、いろんな不安が心のそこにある。帰りたくない。行きたくない。泉生さんと離れたくない。
「蓮美?」
「…行きたくないです」
素直な言葉を選んだ。
気付けば言っていたなんて、無責任な言葉じゃない。ちゃんと選んだ。
「未来も泉生さんと居たい」
「…うん、俺もだよ」
泉生さんは私の心境も意図も汲み取ってくれているのだろう。
怒ることも慌てることも、ここに居ようとも言わないでくれる。
「だから…」
ゆっくりと見上げた泉生さんの笑顔には一滴の涙が伝っていた。
けれど、コクりと頷いて返してくれた。
理事長さんの低い声に促されて私たちはそれぞれ見送ってくれる人に別れを告げて、バスに乗り込んでいく。
残りは私だ。私が乗ればもう帰る。
まだまだ、いろんな不安が心のそこにある。帰りたくない。行きたくない。泉生さんと離れたくない。
「蓮美?」
「…行きたくないです」
素直な言葉を選んだ。
気付けば言っていたなんて、無責任な言葉じゃない。ちゃんと選んだ。
「未来も泉生さんと居たい」
「…うん、俺もだよ」
泉生さんは私の心境も意図も汲み取ってくれているのだろう。
怒ることも慌てることも、ここに居ようとも言わないでくれる。
「だから…」
ゆっくりと見上げた泉生さんの笑顔には一滴の涙が伝っていた。
けれど、コクりと頷いて返してくれた。

