君と初めましての再会

舞踏会前日の夜俺は頭を抱えていた。

蓮美が明日、居なくなる。
俺とこの空間を共有するとこもなくなり、遠くへ離れてしまう。

その未来、蓮美のそばに俺が居れたらいいのに、いや、もしそうだったら、蓮美のそばに居るおれ自身に嫉妬してしまうだろう。
なんとも面倒臭い男なのだ俺は。
けれど、蓮美はそんな俺にずっと健気で純粋で…
蓮美はどれだけ蓮美に救われたか知らないだろう、当たり前だ。

どんな人間にも、家族にもなかなか安心できる環境がなくて、逃げる、というよりは、避けるように寮学校に入った。
疲れるから人との距離には何枚もの壁を築くようにした。
それは快適で安心で楽な、孤独な世界だった。

どんなことよりもポッカリと穴を空けられて空っぽな人間だった俺は、今蓮美のお陰で色をもって過ごせてる。