「……っくしゅん」
寒気がして目が覚める。少しずつ意識がはっきりとしてきて薄暗い部屋を見渡す。
「そっか、私ローズニアに……」
腕と足に枷がはめられ、鎖は太い鉄格子と結びつけられていた。
身長と同じぐらいの高さにある小窓から太陽が見える。
おそらく外は正午近いのだろう。小窓からは外の天気と隣にそびえ立つ大きな城があることしか情報は得られない。
手足を動かす度にジャラジャラと響く鎖の音に、もうここから逃げられないのだろうと悟る。
シェリー・マーベルは、北国ローズニアに“儀式の道具”として買われ、檻に幽閉された一人の少女だった。
