『不思議そうに見てるね 美弥は、元々H.D.だった。』 だった? 『H.D.って知ってる?』 あたしは頷いた。 『なら話しやすい。 美弥は……俺の一族に殺された。』 ……えっ?殺された……? 持っていたコップを落としそうになった。 『初めまして会った時、俺が黒色のケースを探していたの覚えてる?』 『はい。』 『あの中に彼女の形見が入ってる。 彼女の血の結晶が――…』 血の結晶?