Natural Snow

運動できる格好に着替えて玄関へ向かうと、晴大はグローブ2個とボール、バドミントンのラケットとシャトルを準備して待っていた。
そんなに持ってって、どっちもやる気なのか...

「遅いぞ!」
「あんたねぇ、そんなに持ってっても昼までに帰ってくるんだから、どっちかにしたら?」
「どうせ持ってくの俺なんだからいーの!行こうぜ!」

そう言ってルンルンと楽しそうに玄関を出ていく。
私も靴を履き替え外へ向かった。
目的地は、家のから歩いてすぐの公園だ。結構大きくて、上から見ると丸い形になっていて、敷地を囲むように桜の木が植えられている。一定の距離感で木の下にベンチが備え付けられており、敷地の端の方にまとまってブランコや雲梯などの遊具が設置されていた。真ん中は運動ができるように、広く整備された地面が見えていた。昔はよくそこで鬼ごっことかしてたっけ。

てくてくとふたりで歩いていくと、遊具がある側の入口に着いた。GWで休みだから、そこそこ人がいるだろうと思っていたけど、予想に反して先客は1組だけだった。
小学校3年生くらいの、多分男の子?が、ひとりでブランコを漕いでいる。

「あれ?あいつ確か...」
「晴大、友達?」
「いや、そこまでよく知らないんだ、あんまり学校来ないやつでさ。」

やんちゃ坊主の晴大だが、実は面倒見がすごくいいらしい。晴大には特に仲良しの親友2人がいて、その子たちが言うには、全校生徒の名前と顔をほぼ把握しているらしい。晴大の通う小学校は、晴大がちょうど入学する年に合併して、全校生徒約500人のかなり大所帯だ。それをどうやったらほぼ把握なんてできるのか甚だ疑問だ。本人が言うには、「毎日通ってて放課後一緒に遊んだりしてるからだいたい覚えた!」との事だが、普通はそんなことできないのでは...と思った。しかも困ったことや相談事があるとできる限り