放課後、非常階段で。


ある日の放課後、また教室で一人音楽を
聞いている彼に話しかけた。


「今日は部活ないの?」


彼は軽音部に入っていると前に聞いた。
のぞむくん、ギターが弾けるんだって!


「軽音部は人多いから、練習できる時間少ないんだ。

今は火曜と水曜、空いていれば金曜に部活があるよ。」


ほー、と軽音部について少し興味が湧いた。
そのまま滑らかに会話に移行する。



「そいえば、今日はなんの曲聞いてるの?」

「‪✕‬‪✕‬‪✕‬‪✕‬の永遠の嘘って曲だよ。聞いてみる?」

そのバンド名は前聞いた名前と同じで、
本当にお気に入りなんだな、と微笑ましかった。

すぐに「聞く!」と元気に答えた。
望くんにイヤホンを手渡されながら

「隣きなよ」って、私の席の椅子を彼の席に近づける。

のぞむくん、たまに距離近い!!
ドキドキする鼓動を隠して、そっと隣に座りイヤホンをつける。

流れてきたのは、派手すぎないギターの音と、
低くて心地のいいどこか懐かしい歌声。

しばらく、目を閉じて聴いていると間奏に入った。

この曲の間奏、同じ音が繰り返し奏でられていて、永遠の嘘というタイトルがぴったり。

隣からのぞむくんの話す声が聞こえた。

「俺さ、みんなと話してる時に頭の中でずっと今の言い方変じゃなかったかなとか

嫌われてないかとか、考えちゃうんだよね。

……自分でもバカみたいだと思うけど。」



「......そうなんだ。そういうの、私もわかるよ。」

私はなんて返せばいいのかわからず、
ありきたりな事しか言えなかった。