偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています


「お待たせ」

横目で見ながら言われて、思わずビクっとしまう。

「は、はい。」

榊さんに着いていき、寝室に向かった。

「おいで」

榊さんがベッドに座って、両手を広げている。

「は、はい」

榊さんの腕に飛び込み、抱き付いた。

「さっきの言葉覚えてる?」

ー『髪を乾かしたら…覚悟してね』という言葉だろう。

覚えているが、何と返事すればいいんだろう…

「な、なんとなく覚えてます」

「ふふ、そっか。
じゃあ、これから覚悟してね」

榊さんの顔が近付いたと思ったら、
口づけされた。

この前とは違って、息ができないほどのキスではなく、
優しくて余裕があるキスだった。

ー榊さんは余裕があるな…

少し悔しくなりつつも、
流されるままキスや体を触られた。

「かわいい」

何度も呟かれて嬉しいが、
私の気持ちも伝えたい。

私は思い切って、
榊さんにしがみついて、押し倒した。

「ど、どうしたの?」

「私も榊さんに気持ちを伝えたいです」

「そ、それはさっきでも伝えられるんじゃ?」

「この前は口づけされて伝えられなかったので」

少し睨み付けるように榊さんを見つめたら、榊さんは目を反らした。

ーちょっと怖かったかな?

私は榊さんがこっちを見てないのを良いことに、
榊さんのパジャマを脱がせた。

こちらを見ていない分、
恥ずかしくなくいつもより積極的になれる。

榊さんの鍛えられた上半身にキスをしながら、「好きです」と呟いた。

榊さんがビクっと反応してくれるのが嬉しい。

「ちょっ、ちょっと待って。」

「嫌です」

この前は何もできないし伝えられなかった分、私の気持ちも分かってほしい。

「すごく…好きです」

今度は榊さんの唇にキスをしようとしたところ、
いきなり視界が変わった。

どうやら榊さんに押し倒されたようだった。

「あ、あの私まだ…」

「ごめんね。さすがに限界だ」

榊さんがまた荒々しいキスをして息がしにくい。

唇が離れた後に榊さんを見つめると、
榊さんも少し苦しそうな顔をしていた。

「…やっと余裕なふりができるようになってきたのにな…」

苦笑いをしながら、榊さんが頭をかきあげる。

そんな仕草ですら、すごい色気がある。