偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています


「あ、あの頭をあげてください」

私は焦って声をかけた。

「私で良ければお願いします」

そう言うとやっと榊さんが頭を上げて、
嬉しそうに微笑んでいた。

「ありがとうございます。
急で申し訳ないのですが、
今週だとご都合どうでしょうか?」

「私は夜特に予定ないので、
榊さんに合わせます」

「ありがとうございます。
では、明日の夜はどうでしょうか?」

「大丈夫です」

「では、この前食事したレストランと同じところで、明日の19時にお願いします」

「はい」

ーあっという間に榊さんとのご飯の日が決まってしまった。

話をしているうちに、
大量の商品もレジ袋に詰め終わっていた。

「ありがとう」

そう言って、いつも通り笑顔でお礼を言う榊さんを見て、
久々に心が晴れた気持ちになった。

「ありがとうございました。」

そう言って榊さんの後ろ姿を見ていると、
青木くんから「良かったですね」と声をかけられた。

私が驚いた表情をすると、
「最近秋元さん暗かったので」と言われた。

ー周りから心配されるくらい、
私酷かったんだな…

「ありがとう。元気でたよ」

久々に心からの笑顔で伝えると、
青木くんも笑顔で答えてくれ、
そのまま気持ち良くバイトを終えることができた。