「美優香!みて!!」
学校の最寄りバス停に着いたため浅見君達とは別れて、意外と浅見君に好かれてたと知り心の温かさを感じながら、教室へ入ると、乃愛は眩しいぐらいの笑顔を見せて近寄って来た。
「この間話した人いたじゃん?」
この間とは。頭の中を体感では数分ぐらい探し回って思い出す。ああ、乃愛が気になっている男の人か。
「ああ、あの人ね。どうかした?」
浅見君と出会ってから浅見君のことでいろいろありすぎる。なんとか乃愛がいじける前に思い出した。
「その人がさ、美優香の言ってた通りに栞が好きらしくて!だから作ってみたの!」
そう言って見せてきた手にはクローバーが入って固い本格的な栞だった。あまりにもプロの域に達していたのでジーっと見させてもらう。照れるよ。と言いながらも乃愛にとっても満足のいく仕上がりだったのか、頬を染めている。一通り見終わってほめると、乃愛はご機嫌になったからか、私の話を思い出したからか、近寄ってきて私の手を握る。
「美優香も作ったら?喜ばれるよ。」
普通にしててもかわいいのに、更に首を少し傾げて笑いかけてくる乃愛。この可愛さなら乃愛が恋している相手もメロメロだろうけど。だがそのすぐあと、そんなに作ってほしいのか、興奮した表情で息を荒くして目を見開いて参考にしたネットの動画のチャンネル名をおしつけ、いや、丁寧に教えてくれた。本当に乃愛は様子のおかしい美人。
「へえ、こうやるんだ。」
家に帰って動画を見てすぐに足りないものを買いに行って作り始めた。こんなに行動力があるんだって自分でもびっくり。頭の中は浅見君が喜んでくれるかな?でいっぱいでまるでバレンタインのようだ。って私、恋してるみたいじゃん。まさか、ね。友達になりたいだけだよね。友達なのにこんなに必死で好かれてるか気にしてるのは、と二つの思考が喧嘩しているけど。とりあえず目の前の栞に集中する。
「できた!」
思ったより簡単にできた。乃愛はクローバーを入れてたけど私は二人の出会いのきっかっけの猫のキャラクターを下手くそだけど書いて入れた。喜んでくれるかな?私は出来上がった栞をカバンに入れた。
「あれ?」
休日でたまたま用事があってバスに乗ると、浅見君がいた。珍しいこともあるんだ。と思い足をバスに踏み入れる。浅見君は小説に真剣になっており気づいてないみたい。普段、あんなに早くに気づくのは私が乗ってくるから意識してくれてる、とか?それは頬が緩んでしまうんだが!
「浅見君?」
声をかけると顔を上げた。髪から片目が見えたが、綺麗な黒い水晶玉が大きくなっている。
「偶然だね。」
いつものルーティンのため手慣れた様子で、すぐに小説を閉じて横へずれてくれる。私は有難く横に座る。
「休日に会うの。珍しいね!」
「そうだね。安達さんは合唱練習?」
数日前に文化祭が終わったことや、文化祭での様子を少しだけ話した。浅見君は少し切なそうにしながら話を聞いてくれた。
「いいね。僕は友達少ないから憧れるよ。」
そんな。浅見君いい人だからいくらでも作れそうだけど。と言おうとして浅見君の表情を見て飲み込む。人それぞれ事情があるからね。
「あ、そういえば。」
少し気まずい空気を切るためか、単に思い出しただけか浅見君が話し出す。カバンの中から何かを取り出してきた。
「これ。」
浅見君に渡されたものをとりあえず受け取る。中身はボールペンのようだ。
「登下校中は渡せないけど、前に安達さん僕のことを休日に見かけたって言ったからまた会えるかな?と思って持っていたんだよ。」
開けて。と促され開けると、珍しい猫の模様のボールペンだった。
「え!?いいの?」
ぎゅっとボールペンを抱きしめて喜びを嚙みしめる。それで思い出した。
「あ、そうだ。私も。」
そう言って昨日作った栞をこんなのですみません、と申し訳ない気持ちで渡す。このボールペンには全然かなわないし。でも、
「わあ、かわいい。」
浅見君は意外と喜んでくれた。まるで恋人が好きな物を覚えていてそれをプレゼントしてくれた時のように。って何考えてるんだろう!!
「栞、いつも使ってたからたまにはこれも使ってほしいな!」
「たまにじゃなくていつも使うよ。この栞もあんまり思い出がないからさ。」
そういう割には折り紙なのに綺麗に保管されてるけど。もしかして私に気を使ってくれてる?
「あ、あの、大切なものなら全然私のは使わなくても。」
「?いや、本当に大したものじゃないんだ。確か、要にもらったと思うんだけど、その時の記憶がなくて。」
今言ったことが本当みたい。浅見君は私の栞を見て喜んでくれた。それはいいけど、栞の話をしたときに人が変わったかのように冷たくなったのが少し気になるけど。まあ気のせいだよね。
学校の最寄りバス停に着いたため浅見君達とは別れて、意外と浅見君に好かれてたと知り心の温かさを感じながら、教室へ入ると、乃愛は眩しいぐらいの笑顔を見せて近寄って来た。
「この間話した人いたじゃん?」
この間とは。頭の中を体感では数分ぐらい探し回って思い出す。ああ、乃愛が気になっている男の人か。
「ああ、あの人ね。どうかした?」
浅見君と出会ってから浅見君のことでいろいろありすぎる。なんとか乃愛がいじける前に思い出した。
「その人がさ、美優香の言ってた通りに栞が好きらしくて!だから作ってみたの!」
そう言って見せてきた手にはクローバーが入って固い本格的な栞だった。あまりにもプロの域に達していたのでジーっと見させてもらう。照れるよ。と言いながらも乃愛にとっても満足のいく仕上がりだったのか、頬を染めている。一通り見終わってほめると、乃愛はご機嫌になったからか、私の話を思い出したからか、近寄ってきて私の手を握る。
「美優香も作ったら?喜ばれるよ。」
普通にしててもかわいいのに、更に首を少し傾げて笑いかけてくる乃愛。この可愛さなら乃愛が恋している相手もメロメロだろうけど。だがそのすぐあと、そんなに作ってほしいのか、興奮した表情で息を荒くして目を見開いて参考にしたネットの動画のチャンネル名をおしつけ、いや、丁寧に教えてくれた。本当に乃愛は様子のおかしい美人。
「へえ、こうやるんだ。」
家に帰って動画を見てすぐに足りないものを買いに行って作り始めた。こんなに行動力があるんだって自分でもびっくり。頭の中は浅見君が喜んでくれるかな?でいっぱいでまるでバレンタインのようだ。って私、恋してるみたいじゃん。まさか、ね。友達になりたいだけだよね。友達なのにこんなに必死で好かれてるか気にしてるのは、と二つの思考が喧嘩しているけど。とりあえず目の前の栞に集中する。
「できた!」
思ったより簡単にできた。乃愛はクローバーを入れてたけど私は二人の出会いのきっかっけの猫のキャラクターを下手くそだけど書いて入れた。喜んでくれるかな?私は出来上がった栞をカバンに入れた。
「あれ?」
休日でたまたま用事があってバスに乗ると、浅見君がいた。珍しいこともあるんだ。と思い足をバスに踏み入れる。浅見君は小説に真剣になっており気づいてないみたい。普段、あんなに早くに気づくのは私が乗ってくるから意識してくれてる、とか?それは頬が緩んでしまうんだが!
「浅見君?」
声をかけると顔を上げた。髪から片目が見えたが、綺麗な黒い水晶玉が大きくなっている。
「偶然だね。」
いつものルーティンのため手慣れた様子で、すぐに小説を閉じて横へずれてくれる。私は有難く横に座る。
「休日に会うの。珍しいね!」
「そうだね。安達さんは合唱練習?」
数日前に文化祭が終わったことや、文化祭での様子を少しだけ話した。浅見君は少し切なそうにしながら話を聞いてくれた。
「いいね。僕は友達少ないから憧れるよ。」
そんな。浅見君いい人だからいくらでも作れそうだけど。と言おうとして浅見君の表情を見て飲み込む。人それぞれ事情があるからね。
「あ、そういえば。」
少し気まずい空気を切るためか、単に思い出しただけか浅見君が話し出す。カバンの中から何かを取り出してきた。
「これ。」
浅見君に渡されたものをとりあえず受け取る。中身はボールペンのようだ。
「登下校中は渡せないけど、前に安達さん僕のことを休日に見かけたって言ったからまた会えるかな?と思って持っていたんだよ。」
開けて。と促され開けると、珍しい猫の模様のボールペンだった。
「え!?いいの?」
ぎゅっとボールペンを抱きしめて喜びを嚙みしめる。それで思い出した。
「あ、そうだ。私も。」
そう言って昨日作った栞をこんなのですみません、と申し訳ない気持ちで渡す。このボールペンには全然かなわないし。でも、
「わあ、かわいい。」
浅見君は意外と喜んでくれた。まるで恋人が好きな物を覚えていてそれをプレゼントしてくれた時のように。って何考えてるんだろう!!
「栞、いつも使ってたからたまにはこれも使ってほしいな!」
「たまにじゃなくていつも使うよ。この栞もあんまり思い出がないからさ。」
そういう割には折り紙なのに綺麗に保管されてるけど。もしかして私に気を使ってくれてる?
「あ、あの、大切なものなら全然私のは使わなくても。」
「?いや、本当に大したものじゃないんだ。確か、要にもらったと思うんだけど、その時の記憶がなくて。」
今言ったことが本当みたい。浅見君は私の栞を見て喜んでくれた。それはいいけど、栞の話をしたときに人が変わったかのように冷たくなったのが少し気になるけど。まあ気のせいだよね。


