「お兄ちゃん?!」
久しぶりに声を聞いたかと思えば珍しく会話に参加してきた。しかも今『連れて行こうか?』って言った?あんなに私に対して冷たかったのに?思春期終わった?
「結構遠いわよ?運転大丈夫?」
「俺は友達と旅行とかで慣れてる。」
「それならいいけど。」
お母さんも予想外すぎたようでさらに頭を抱えている。嬉しいけど突然すぎて私も、お母さんとお兄ちゃんを目で見合う。
「いつ行く?」
「本当にいいの?」
「……友達のためだろ?」
お兄ちゃんが近づいてきてボソッと呟いてまた離れた。確かに友達と言えば友達だけど。多分お母さんから情報が漏れたのだろう。
「俺は来週なら夜は空いてる。美優香は?」
名前なんて久しぶりに呼ばれたと。少し変な気分だが置いておいて、話を進める。
「じゃあ、来週な。また友達の都合とかで連絡して。」
「……何だっただろう。」
お兄ちゃんは予定を決めるといつものようにさっさと上に行ってしまった。座りなおすとお母さんはお茶を出してくれた。
「友達って聞いて助けてくれたんじゃない?」
お母さんは私たちが話したのが久しぶりで嬉しそうにお茶を飲んでいる。
「まあ、お兄ちゃんも友達大切にしてるからね。」
「違うわ。」
お母さんは湯呑を置いて上を見上げる。違うの?
「昔ね、お兄ちゃん、一番仲良かった子の内緒話を暴露したのはお前だろ!お前にしか言ってない!って責められて絶縁されてね。結局別の子が盗み聞きして言ってたからまた仲良くなったけど、お兄ちゃんはそのトラウマがあってね。今回は犯人が見つかってよかったけど次は無い。ってね。
覚えてない?一時ものすごく静かだった時。」
確かに覚えている。内容までは知らなかったけどいつもなら遊んでくれるのに遊んでくれなくてお母さんに泣きついてた。当時はお母さんは何も言わなかったけど。だから友達を大事にしろって珍しく言ってきたのね。
「だから美優香に何があるのか最近聞いてないけどたまにはお母さんやお兄ちゃんも頼りなさいね。」
「……うん。」
『了解。連れていくね。待ち合わせは、』
お兄ちゃんが協力してくれると聞いた後、早速相川君に連絡した。浅見君は今は私のことを他人として記憶してるから一人では連れてこれないため途中まで相川君も一緒に来てもらって何とか理由をつけて二人きりになる。そういう作戦。返事はもちろんOKで、日時も大丈夫みたいなので行く日が決定した。
「よかった!心配してあの後すごい調べたよ!」
乃愛たちに次の日報告すると、皆ほっと一安心のようだ。
「あの人に美優香の好きなキャラのものを持っていくといいって言われただろ?書き方教えようか?」
「いいの?!」
あの絵のうまい冬弥が教えてくれるなんて!今までは断られてたから嬉しい!
「ここは、もう少し線を伸ばして。」
昼休みは先生が冬弥がやって、皆でお絵描き大会になったが楽しそう。
「見て!これ超よくない!?」
乃愛がはしゃいでいて透に近づきすぎて文句を透が乃愛に言っている。透も自分の気持ちになんで気づかないんだろうね。と三人の間では有名だ。ちなみに乃愛もあんなに恋愛好きなのに、気づいてないのもおかしいと思う。
「美優香。この絵あげる!」
満足そうに、私の好きな猫と同じグループの別のウサギのキャラを書いて渡してきた。
「ありがとう。」
「……美優香。危なかったらやめるんだよ?
……絶対死なないでよ?」
乃愛は渡してきた手を紙から離して私の手を握る。その手は小鹿のようで目には涙が溜まっている。まあ確かにだいぶ仲良くなったからね。
「大丈夫だよ。無事に帰ってくる。」
私もつられ泣きしそうなのを堪えて無理やり口角を上げる。大丈夫。生きて帰る。浅見君のためにも。
「行くぞ。」
「はーい。」
最後に荷物の確認をする。ゼロさんから貰った薬と猫のイラスト。あとは普通に必要なもの。これでいいかな?階段を下りるとお母さんはお兄ちゃんに最終確認をしていた。
「暗いから歩行者や動物には気を付けて。」
「はいはい。行ってきます。」
車に乗ると無言の間が流れる。車内にはつけてある音楽だけ。私は景色を見ながら音楽を口ずさみ時間を過ごした。今までは冷たかったけど、今は優しいかもしれない、でも、急には私も話しかけられない。そのため何も話さなかった。
「あ、相川君!」
「おお!」
相川君の姿が目に入りお兄ちゃんに向かってもらい手を振る。すると後ろから浅見君もいた。久しぶりの浅見君に変な緊張感が走る。
「いやー。今日はありがとうな。伊織。この子が安達さん。俺の友達。」
「こんばんは。よろしくね!」
明るくふるまっているが浅見君の無表情さにナイフが心に刺さったようだ。
「よろしく……。」
車には乗ってくれたがあまり反応はしてくれない。まるで出会ったばかりのようだ。
「あ、安達さんのお兄さんですよね?今日はよろしくお願いします。」
「よろしく。長いからゆっくりしていって。」
お兄ちゃんの外に対する反応ってこんな感じなんだ。初めて知った。
その後は相川君と浅見君は二人で話したり相川君が私に話しかけてくれたが、浅見君とはほとんど話せなかった。
久しぶりに声を聞いたかと思えば珍しく会話に参加してきた。しかも今『連れて行こうか?』って言った?あんなに私に対して冷たかったのに?思春期終わった?
「結構遠いわよ?運転大丈夫?」
「俺は友達と旅行とかで慣れてる。」
「それならいいけど。」
お母さんも予想外すぎたようでさらに頭を抱えている。嬉しいけど突然すぎて私も、お母さんとお兄ちゃんを目で見合う。
「いつ行く?」
「本当にいいの?」
「……友達のためだろ?」
お兄ちゃんが近づいてきてボソッと呟いてまた離れた。確かに友達と言えば友達だけど。多分お母さんから情報が漏れたのだろう。
「俺は来週なら夜は空いてる。美優香は?」
名前なんて久しぶりに呼ばれたと。少し変な気分だが置いておいて、話を進める。
「じゃあ、来週な。また友達の都合とかで連絡して。」
「……何だっただろう。」
お兄ちゃんは予定を決めるといつものようにさっさと上に行ってしまった。座りなおすとお母さんはお茶を出してくれた。
「友達って聞いて助けてくれたんじゃない?」
お母さんは私たちが話したのが久しぶりで嬉しそうにお茶を飲んでいる。
「まあ、お兄ちゃんも友達大切にしてるからね。」
「違うわ。」
お母さんは湯呑を置いて上を見上げる。違うの?
「昔ね、お兄ちゃん、一番仲良かった子の内緒話を暴露したのはお前だろ!お前にしか言ってない!って責められて絶縁されてね。結局別の子が盗み聞きして言ってたからまた仲良くなったけど、お兄ちゃんはそのトラウマがあってね。今回は犯人が見つかってよかったけど次は無い。ってね。
覚えてない?一時ものすごく静かだった時。」
確かに覚えている。内容までは知らなかったけどいつもなら遊んでくれるのに遊んでくれなくてお母さんに泣きついてた。当時はお母さんは何も言わなかったけど。だから友達を大事にしろって珍しく言ってきたのね。
「だから美優香に何があるのか最近聞いてないけどたまにはお母さんやお兄ちゃんも頼りなさいね。」
「……うん。」
『了解。連れていくね。待ち合わせは、』
お兄ちゃんが協力してくれると聞いた後、早速相川君に連絡した。浅見君は今は私のことを他人として記憶してるから一人では連れてこれないため途中まで相川君も一緒に来てもらって何とか理由をつけて二人きりになる。そういう作戦。返事はもちろんOKで、日時も大丈夫みたいなので行く日が決定した。
「よかった!心配してあの後すごい調べたよ!」
乃愛たちに次の日報告すると、皆ほっと一安心のようだ。
「あの人に美優香の好きなキャラのものを持っていくといいって言われただろ?書き方教えようか?」
「いいの?!」
あの絵のうまい冬弥が教えてくれるなんて!今までは断られてたから嬉しい!
「ここは、もう少し線を伸ばして。」
昼休みは先生が冬弥がやって、皆でお絵描き大会になったが楽しそう。
「見て!これ超よくない!?」
乃愛がはしゃいでいて透に近づきすぎて文句を透が乃愛に言っている。透も自分の気持ちになんで気づかないんだろうね。と三人の間では有名だ。ちなみに乃愛もあんなに恋愛好きなのに、気づいてないのもおかしいと思う。
「美優香。この絵あげる!」
満足そうに、私の好きな猫と同じグループの別のウサギのキャラを書いて渡してきた。
「ありがとう。」
「……美優香。危なかったらやめるんだよ?
……絶対死なないでよ?」
乃愛は渡してきた手を紙から離して私の手を握る。その手は小鹿のようで目には涙が溜まっている。まあ確かにだいぶ仲良くなったからね。
「大丈夫だよ。無事に帰ってくる。」
私もつられ泣きしそうなのを堪えて無理やり口角を上げる。大丈夫。生きて帰る。浅見君のためにも。
「行くぞ。」
「はーい。」
最後に荷物の確認をする。ゼロさんから貰った薬と猫のイラスト。あとは普通に必要なもの。これでいいかな?階段を下りるとお母さんはお兄ちゃんに最終確認をしていた。
「暗いから歩行者や動物には気を付けて。」
「はいはい。行ってきます。」
車に乗ると無言の間が流れる。車内にはつけてある音楽だけ。私は景色を見ながら音楽を口ずさみ時間を過ごした。今までは冷たかったけど、今は優しいかもしれない、でも、急には私も話しかけられない。そのため何も話さなかった。
「あ、相川君!」
「おお!」
相川君の姿が目に入りお兄ちゃんに向かってもらい手を振る。すると後ろから浅見君もいた。久しぶりの浅見君に変な緊張感が走る。
「いやー。今日はありがとうな。伊織。この子が安達さん。俺の友達。」
「こんばんは。よろしくね!」
明るくふるまっているが浅見君の無表情さにナイフが心に刺さったようだ。
「よろしく……。」
車には乗ってくれたがあまり反応はしてくれない。まるで出会ったばかりのようだ。
「あ、安達さんのお兄さんですよね?今日はよろしくお願いします。」
「よろしく。長いからゆっくりしていって。」
お兄ちゃんの外に対する反応ってこんな感じなんだ。初めて知った。
その後は相川君と浅見君は二人で話したり相川君が私に話しかけてくれたが、浅見君とはほとんど話せなかった。


