「ふう。」
学校から帰ってきてあまりにも疲れてリビングのソファに飛び込む。するとふわふわの愛猫の一匹が寄ってくる。瑠璃色の瞳に綿のようにふわふわの整った白い毛に手を当てる。かわいいな。と思って撫でていると眠気が襲ってくる。
「美優香!お風呂入らないの?」
ハッと目を開けるとお母さんが帰ってきていて窓を見ると闇のように真っ暗。お風呂入らなきゃと起き上がろうとすると、毛布がかけてある。そして横の机を見ると、お菓子のチョコと紙に「勇気を出して。」と綺麗な字で書かれている。
「これお母さんが置いてくれたの?」
夜ご飯の支度を始めたお母さんに声をかけると、お母さんは微笑ましいものを見ている顔をしている。
「ふふ。それはお兄ちゃんよ。」
「え!?」
お兄ちゃん?ここ数年はお互い思春期でまともに話してない。いや、何か月か前に急に話しかけてきたことあったか。確か、「友達は大切に。」そんなようなことを言ってきた。もしかしてお母さんから聞いたのかな?でも私は最近もそんなにお母さんと話していないのに。
「お兄ちゃんね、なんだかんだ言って美優香が心配みたい。」
手紙とチョコを取り部屋へ持っていきお風呂に入る。湯舟に浸かるとボーっと乃愛の言葉を再生する。失敗は成功のもととも言うけど、最悪の場合の失敗は怖い。お風呂で考えたけど結果は出なかった。
お風呂から出て自分の部屋へ行くとスマホに通知が来ていた。開くと相川君だ。
『あれから音沙汰ないけど大丈夫?やっぱり無理だった?』
私は覚悟を決めて説明をした。詳しくは言わないけど、方法は見つかったこと。でも最悪の場合二人とも死んじゃうかもしれないことを。
『信じられないけど本当なんだね。俺は良いと思うけど。』
あまりにも急な話で信じてもらえないとは思っていたけど理解はしてくれたみたい。っていうかいいと思うの?!
『え、いいの?だってもしかしたら浅見君はもう帰ってこないかもしれないよ?』
『安達さんは知らないと思うけど、友達も少なくて、安達さんのことも忘れている伊織は死んでるように元気を失っている。それにもし次の恋を見つけても同じなら辛いだろ?それにいつか伊織は恋に関わらずすべての記憶を無くしてしまうかもしれない。それなら、少しでも可能性のあることをしたい。死んじゃう可能性は低いんだろ?ならもう少し悩んでみたら。』
家族の次に浅見君と親しい相川君が言ってくれて少し勇気が出てきた。
『ありがとう。悩んでみる。』
スマホを置いてベッドに寝ころぶ。枕に顔を埋めて考える。やってみてもいいかな。皆のアドバイスの言葉を鮮明に思い出す。これが正解とは限らないし後悔するかもしれない。でも皆応援してくれたし、
『勇気を出して。』
お兄ちゃんのメモを最後に思い出して起き上がる。よし。やってみよう。
私は早速ゼロさんに薬を使う条件と聞いた場所を調べた。
「おはよう。」
学校へ着き下駄箱で靴を脱いでいると珍しく冬弥に会った。あまり会話はしないけど今回の件で少しは話す回数が増えた。……気がする。
「おはよう。」
「その顔は覚悟を決めたんだね?」
「え、冬弥もゼロさんと一緒で記憶読めるの……?」
何も話してないのに気付かたから戸惑い聞いたが、まさか、と笑われた。と言うことはよほど顔に出て居たんだ。
「でもゼロさんの指定した場所遠いだろ?」
「そうだよ1!」
問題はそこだ。昨日調べたら、結構遠くてしかも条件が夜の星空なため中学生だから中々いけない。説明をしても信じてもらえなさそうだし。
「冬弥は一緒には、「僕も中学生だしね。」だよね。」
話しながら歩いていると気が付けば教室の前、開けると乃愛たちは雑談をしていた。
「ねえ、皆相談に乗ってくれない?」
「いいよ!」
珍しい誘い方に皆、驚いたのか近寄ってきて机の周りに囲まれた。
「実は、」
事前に知っていたから、簡単に説明をして場所を言う。
「いやー、俺も夜はな。」
「私も交通手段は提供できるけど夜にそんなに長距離なんで行くの?って聞かれたら説明できないからなー。」
透も乃愛も駄目みたいで日和も断ってきた。そうだよね。無理だよね。うーん。もう一度ゼロさんに聞いて。
「あれ、美優香ってお兄さんいなかったっけ?」
「居るけどさ……。」
私は最近の思春期の様子を話す。
「だからもう18で高校も卒業するのに思春期だよー。」
「そっかー。お兄さん確か、車の免許取ってるから楽かなと思ったけどね。」
一緒に考えてもらっていたがいい案は出なかった。
「お母さん少し話があるんだけど。」
「?なになに?」
お母さんはお小遣いを上げてほしいとかそんな感じだと思ったのか、椅子に座ってくれた。お母さんは基本子供扱いせずにしっかり聞いてくれる。
「あのね」
私は夜の星空を見に指定された場所に行きたいと頼んだ。星空を見たいというのは半分嘘で半分本当。
「いいけど、ちょっとこれは遠すぎるわね。他に近いところなら。」
「……ここがいい。」
本気だと気づいたのか真剣なまなざしで頭を抱えている。
「今度この近辺に泊まりましょう。そして行きましょう?」
「……連れていきたい友達がいるの。」
私だけ行っても浅見君がいないと。そう思い反対するとお母さんは考え込んでしまった。
「……俺が連れて行こうか?」
声の方を向くとお兄ちゃんが扉の前に立っていた。
学校から帰ってきてあまりにも疲れてリビングのソファに飛び込む。するとふわふわの愛猫の一匹が寄ってくる。瑠璃色の瞳に綿のようにふわふわの整った白い毛に手を当てる。かわいいな。と思って撫でていると眠気が襲ってくる。
「美優香!お風呂入らないの?」
ハッと目を開けるとお母さんが帰ってきていて窓を見ると闇のように真っ暗。お風呂入らなきゃと起き上がろうとすると、毛布がかけてある。そして横の机を見ると、お菓子のチョコと紙に「勇気を出して。」と綺麗な字で書かれている。
「これお母さんが置いてくれたの?」
夜ご飯の支度を始めたお母さんに声をかけると、お母さんは微笑ましいものを見ている顔をしている。
「ふふ。それはお兄ちゃんよ。」
「え!?」
お兄ちゃん?ここ数年はお互い思春期でまともに話してない。いや、何か月か前に急に話しかけてきたことあったか。確か、「友達は大切に。」そんなようなことを言ってきた。もしかしてお母さんから聞いたのかな?でも私は最近もそんなにお母さんと話していないのに。
「お兄ちゃんね、なんだかんだ言って美優香が心配みたい。」
手紙とチョコを取り部屋へ持っていきお風呂に入る。湯舟に浸かるとボーっと乃愛の言葉を再生する。失敗は成功のもととも言うけど、最悪の場合の失敗は怖い。お風呂で考えたけど結果は出なかった。
お風呂から出て自分の部屋へ行くとスマホに通知が来ていた。開くと相川君だ。
『あれから音沙汰ないけど大丈夫?やっぱり無理だった?』
私は覚悟を決めて説明をした。詳しくは言わないけど、方法は見つかったこと。でも最悪の場合二人とも死んじゃうかもしれないことを。
『信じられないけど本当なんだね。俺は良いと思うけど。』
あまりにも急な話で信じてもらえないとは思っていたけど理解はしてくれたみたい。っていうかいいと思うの?!
『え、いいの?だってもしかしたら浅見君はもう帰ってこないかもしれないよ?』
『安達さんは知らないと思うけど、友達も少なくて、安達さんのことも忘れている伊織は死んでるように元気を失っている。それにもし次の恋を見つけても同じなら辛いだろ?それにいつか伊織は恋に関わらずすべての記憶を無くしてしまうかもしれない。それなら、少しでも可能性のあることをしたい。死んじゃう可能性は低いんだろ?ならもう少し悩んでみたら。』
家族の次に浅見君と親しい相川君が言ってくれて少し勇気が出てきた。
『ありがとう。悩んでみる。』
スマホを置いてベッドに寝ころぶ。枕に顔を埋めて考える。やってみてもいいかな。皆のアドバイスの言葉を鮮明に思い出す。これが正解とは限らないし後悔するかもしれない。でも皆応援してくれたし、
『勇気を出して。』
お兄ちゃんのメモを最後に思い出して起き上がる。よし。やってみよう。
私は早速ゼロさんに薬を使う条件と聞いた場所を調べた。
「おはよう。」
学校へ着き下駄箱で靴を脱いでいると珍しく冬弥に会った。あまり会話はしないけど今回の件で少しは話す回数が増えた。……気がする。
「おはよう。」
「その顔は覚悟を決めたんだね?」
「え、冬弥もゼロさんと一緒で記憶読めるの……?」
何も話してないのに気付かたから戸惑い聞いたが、まさか、と笑われた。と言うことはよほど顔に出て居たんだ。
「でもゼロさんの指定した場所遠いだろ?」
「そうだよ1!」
問題はそこだ。昨日調べたら、結構遠くてしかも条件が夜の星空なため中学生だから中々いけない。説明をしても信じてもらえなさそうだし。
「冬弥は一緒には、「僕も中学生だしね。」だよね。」
話しながら歩いていると気が付けば教室の前、開けると乃愛たちは雑談をしていた。
「ねえ、皆相談に乗ってくれない?」
「いいよ!」
珍しい誘い方に皆、驚いたのか近寄ってきて机の周りに囲まれた。
「実は、」
事前に知っていたから、簡単に説明をして場所を言う。
「いやー、俺も夜はな。」
「私も交通手段は提供できるけど夜にそんなに長距離なんで行くの?って聞かれたら説明できないからなー。」
透も乃愛も駄目みたいで日和も断ってきた。そうだよね。無理だよね。うーん。もう一度ゼロさんに聞いて。
「あれ、美優香ってお兄さんいなかったっけ?」
「居るけどさ……。」
私は最近の思春期の様子を話す。
「だからもう18で高校も卒業するのに思春期だよー。」
「そっかー。お兄さん確か、車の免許取ってるから楽かなと思ったけどね。」
一緒に考えてもらっていたがいい案は出なかった。
「お母さん少し話があるんだけど。」
「?なになに?」
お母さんはお小遣いを上げてほしいとかそんな感じだと思ったのか、椅子に座ってくれた。お母さんは基本子供扱いせずにしっかり聞いてくれる。
「あのね」
私は夜の星空を見に指定された場所に行きたいと頼んだ。星空を見たいというのは半分嘘で半分本当。
「いいけど、ちょっとこれは遠すぎるわね。他に近いところなら。」
「……ここがいい。」
本気だと気づいたのか真剣なまなざしで頭を抱えている。
「今度この近辺に泊まりましょう。そして行きましょう?」
「……連れていきたい友達がいるの。」
私だけ行っても浅見君がいないと。そう思い反対するとお母さんは考え込んでしまった。
「……俺が連れて行こうか?」
声の方を向くとお兄ちゃんが扉の前に立っていた。


