「で…でも、スリルっていうのにはちょっと惹かれます。やっちゃいけないって言われるとやりたくなるというか…」
「ダメだ一!それは将来グレて不良になるやつの代表的なフラグだ!戻ってこい!」
「え!?」
一がショックを受けたように目を丸くする。
十院家の跡取り息子として、色々なことを抑制されてきた弊害だろうか。
一は時々、危険なことに目を輝かせてしまうときがある。
ぼくは固まってしまった一の肩に手を置き、親が子を諭すように穏やかな口調で語りかけた。
「お前は道を外れず、真っ直ぐに生きてくれ。間違っても甘太郎みたいな思考をもっちゃいけないぞ?」
「え?オレ今、道を外れたヤバい思考もったやつって言われてる?」
目の前に座っているバンジー男がなにか言っているが、とりあえず無視しておく。
ちょうどいいし、このまま話の流れを変えよう。
ぼくはそのまま一に声をかけた。
「一、お前は秘密基地に置きたい物とか、作りたい物とかないのか?」
ぼくの言葉に一が「そうですね…」と考え始める。
少ししてパァッと顔を明るくした一は、笑みを浮かべてこう言い放った。



